2010年代前半、Resident Advisorやmixmagといった世界的に高い評価を得るダンスミュージック・メディアの年間DJチャートを総なめにし、
主宰レーベル:Hot Creationsによるレーベル・パーティ『PARADISE』は、IBIZAの名物クラブDC10を中心に、マイアミのミュージック・カンファレンス『WMC』やアムステルダムの『ADE』、さらにはメキシコの『The BPM Festival』でも、他のパーティを圧倒。

ハウス〜テクノ・シーンで絶対的な存在感を示し、自身のDJとしての活動だけでなく、リー・フォス、ルカC、そしてアリ・ラヴとともに活動するバンド:ホット・ネイチャードではUKチャートを席巻。
もはやアンダーグラウンドのみならず、オーバーグラウンドにまで大きな影響を与える男、ジェイミー・ジョーンズ。

そんな彼が選ぶ2015年のベストトラックは? そしてベストアクトは?

——2015年のベストトラックは?

「ダンスフロア向けの曲ではないけれど、2015年のベストはJamie Woon“sharpness”。
すごくセクシーでソウルフル。
もう100回以上聴いているけど、いまだに飽きないよ。まず間違いなく2015年一番だ」

——ベストアクトは?

「Italo Johnsonのセットがすごく印象的だったね。
彼には僕のイビサでのパーティ『Paradise』に出演してもらったあと、自宅でもプレイしてもらったんだ。
僕は普段、そんな簡単に人のセットで感銘を受けることはないけど、彼は別物だね」

——2015年、最も刺激的だったことは?

「難しい質問だな……。音楽業界全体としてではないかもしれないけど、『バーニングマン』が毎年僕の一番好きなイベントに挙げられるんだ。

やっぱり、そこでのセットはみんな気合が違うし、ベストを届けようとしている。僕も然りね。
そしてすごくインスピレーションをもらえるし、何よりお金の制度を廃止することによって人のエゴをなくすことができる。

jamie_Burningman

あんなにみんなが気持ち良く物事を共有するパーティは、他に存在しないよ。僕にとって今まで一番美しい体験をさせてもらった上、それは毎年更新されていくんだ」

jamie_burningmanDJ

——2015年、最高の出来事は?

「自分のライフスタイルが変わったことかな。
僕は、今まですさまじいほどの“パーティ野郎”だったんだ。でも、そこで気づかされたのが“シラフでパーティーをする方法”だ。

簡単なことではなかったけど、それを機にビーガンになったり、毎日ジムに通うようになった。
それだけで体の調子がいいし、今までよりハッピーに感じるようになったんだ(もちろん今も昔もハッピーなんだけど)。

今までも、これから先も、精神的、肉体的鍛錬を怠らず毎日を過ごしたいと思うよ」

——最後に2016年の抱負、具体的に進めているプロジェクトがあれば教えてください。

「いろいろなプロジェクトがあるけど、今はあえて伏せておくよ…… 。
去年学んだんだけど、こういったプロジェクトは簡単に公表してはいけないものなのさ(笑)。

ただ、2016年は僕にとって大きな一年になるから、ぜひチェックしていてほしい。
2015年は心の寛大さ、寛容性を学んだ一年だった。
“The strongest person is always the first to forgive” (一番強い人こそ必ず人を最初に許す) この言葉を胸に抱いて僕は今後も挑んでいくよ」