アーティストとしての活躍はもちろんのこと、2015年は新たなプロジェクトKyoto Jazz Sextetのプロデュース、そして執筆業、自伝の出版。
さらには『官邸前DISCO』への参加をはじめとするポリティカルな活動も際立った沖野修也。
もはや、いちアーティストとしての枠組みを超えた彼は、2015年をどう見たのか。
——2015年のベストトラック(ディスク)は?
Sauce81 “Natural Thing”
Funkadelic “Ain’t That Funkin’ Kind Of Hard On You?(Louie Vega Remix)”
Kamasi Washington “Change Of The Gard”
「日本人クリエーターがFloating PointsのレーベルEgloからリリースできたことは画期的。
FunkadelicのリミックスはLouie Vegaの復活を告げただけでなく、Kendrick Lamarの参加で、Pファンクとハウスとヒップホップの融合を実現。
Kamasi Washingtonはビートミュージックのリスナーにスピリチュアルジャズの存在を印象付けたという意味で重要」
——ベストアクトは?
「神戸『Today’s Art』でのJeff Millsのライヴ。着席形式にして、JeffのDJの映像からコンサートが始まるという斬新なステージ。
DJとミュージシャンの究極のインプロビゼーションに度肝を抜かれた。あれはテクノであり、ジャズ。
本人によれば、彼の音楽はエレクトロニックミュージックであり、決してダンスミュージックという言葉を自身のクリエーションに対して使わなかった。
そして、その表現方法はコンサートですらなく、新しい形のアート・エキシビジョンだとも語っていた。音楽の未来を垣間みた夜」
——2015年、最も刺激的だったことは?
「『東京JAZZ』、『Blue Note JAZZ FESTIVAL in JAPAN』、そして『Montreux Jazz Festival Japan 2015』という3つの大きなジャズ系のフェスがほぼ同時期に開催されたこと」
——2015年、最高の出来事は?
「自伝の出版」
沖野修也「職業、DJ、25年 沖野修也自伝」
——最後に2016年の抱負、具体的に進めているプロジェクトがあれば教えてください。
「1月10日より『JAZZY BOOKS』をオープン。KYOTO JAZZ MASSIVEとKYOTO JAZZ SEXTETのニュー・アルバム。音楽とファッションや料理のコラボ本の出版も画策しています」