「『Where Light Ends (光が終わる場所)』というタイトルは宇宙において人類が太陽の紫外線が届かない安全な場所に到達する時点を表現している。
危険な放射線から逃れるはるかに遠い安らかな空間という意味を込めた」
――ジェフ・ミルズ
デトロイト・テクノの巨匠ジェフ・ミルズと東京フィルハーモニー交響楽団のコラボ公演『爆クラ! presentsジェフ・ミルズ × 東京フィルハーモニー交響楽団 クラシック体感系 〜時間、音響、そして、宇宙を踊れ!〜』が3月21日に開催される。
2005年以来、彼はフランスやドイツ、オランダ、イギリスなど世界各国の交響楽団とコラボレーションし、のべ50,000人以上を魅了。
そして今回、ダンスミュージックとクラシックを融合させるこのプロジェクトが、いよいよ日本に初上陸するのだが……
その開催に先駆け、2014年12月6日に開催されたイル・ド・フランス国立管弦楽団とジェフ・ミルズによるコラボレーション公演の模様がダイジェスト版で公開された。
動画のなかで披露されている楽曲は”Where Light Ends”。
これはジェフ・ミルズが2013年にリリースしたアルバム「Where Light Ends」のクラシック版だ。
そしてそのアルバムの制作には、宇宙飛行士で日本科学未来館館長:毛利衛氏が深く関わっている。
そもそも2人のコラボのきっかけは、日本科学未来館の展示:Geo-Cosmos(ジオ・コスモス)
で流す音楽に端を発する。
当時、毛利氏がその音楽を探していた際に彼はジェフと出会い、宇宙、地球、人々のつながりをコンセプトにした音楽「Inner Cosmos Soundtrack」が制作された(その後、2013年3月より日本科学未来館で公開されている)。
さらにジェフ・ミルズは毛利に対し、宇宙への旅とダンスミュージックをミックスさせた作品の制作を提案。
毛利は自身が宇宙で体験したできごとをふまえストーリーを作成、それをもとにジェフ・ミルズが楽曲を制作し、打ち上げ準備から地球への帰還をストーリーとして編み上げた異色のコラボアルバム『Where Light Ends』が生まれた。
また、そのストーリーを描いたコミックに、『Where Light Ends』収録曲“STS-47: Up Into The Beyond”を乗せたコミック・ビデオも公開されている。
今回の日本公演でも“Where Light Ends”が披露される予定。
この楽曲について、ジェフ・ミルズはこう語る。
「今もまだ発展中ともいえるこの大作は、宇宙飛行士毛利衛氏が1992年スペースシャトル、エンデバー号で初めて宇宙へいった時に体験した『宇宙の闇』へと私たちを導く。
毛利氏の貴重な体験のひとつひとつを考慮して『Where Light Ends』の原作は作曲され、クラシカル・バージョンを制作するにあたってもその雰囲気を保持するように工夫が施された。
オーケストラとエレクトロニックのそれぞれの音には意味があり、機械のねじが組み合わされていくように、二つの音楽スタイルがひとつの目的に向かって融合していく」
ダンスミュージックとクラシックが手をとり、遠い宇宙の深淵をも現そうとする。
この刺激的かつ壮大な試みは、宇宙旅行のごとく困難な旅路だが、聴くものをどんな地平へ誘うのか。
世界各地で、数多くの聴衆を熱狂させたこのコンサート、ぜひとも見届けてほしい。
爆クラ! presentsジェフ・ミルズ × 東京フィルハーモニー交響楽団 クラシック体感系 〜時間、音響、そして、宇宙を踊れ!〜
2016.3.21 Mon @ Bunkamura オーチャードホール (Shibuya)
【ACT】Jeff Mills / 栗田博文 / 東京フィルハーモニー交響楽団 /反田恭平
【OPEN/START】16:30/17:00
【CHARGE】 S席 ¥6,800 A席 ¥5,800
【INFO】☎050-5533-0888(DISK GARAGE)
www.promax.co.jp/bakucla