実験性に満ち溢れた気鋭アクトたちが迷宮のさらに奥深くへ

リッチとクリスタニアによるライヴ・デュオORPHXも今年の注目アクトの1つだ。

モジュラーシンセを操り狂気的でありながら美しく姿を変えるノイズとビートの狂宴は、オーディエンスの聴覚もしくは耳を釘付けにするほど実験的かつ刺激に満ち溢れたパフォーマンスになるだろう。

アナログの機材だからこそ表現できる音像の深みは、トリッピーでありミステリアス。まさに『The Labyrinth』にうってつけのアーティストだ。

そしてスペイン・マドリード出身のSvrecaも見逃せない。

独創性あふれるノイズ・エレクトロニカからディープ・テクノまで摩訶不思議な響きを鳴らす音響音楽のスペシャリスト。
今年で10周年を迎えた主宰レーベルSemanticaでは、現代のテクノの進化を表現する「Nonnative」と「Exhibition Design」の2つのシリーズが好評を博しており、その実験的で深淵な音世界は、ベーシック・チャンネル以降のミニマルダブからインダストリアル・ミュージックを形成したと称賛を浴びている。

その他にもポール、朝方にアンビエントセットを披露するジョン・エリオットやアンビエントライヴとダンサブルなDJと2セットを予定している常連のピーター・ダンダフパトリック・ラッセルOrphanIshqなど気鋭アクトが勢ぞろい。

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