月が太陽を覆い隠し、地上に巨大な陰を落とす天体現象:日食。
太陽と月と地球が織りなすダイナミックなこの現象は、地球規模でみれば平均で1年に2度という頻度で起こるが観測できる場所はランダムで、海上や離島といった僻地など、行くことが難しいこともしばしば。
そんな日食のなかでも見ることが困難で、多くの人々を魅了してやまないのが皆既日食(total eclipse)。これは月の見た目の大きさが太陽のそれより大きいときに起き、月が太陽を完全に覆い尽くしてしまう。そして、これは天体ファンのみならずレイヴァーにとっても特別なものであり、ダンスフェスとともに日食を迎える皆既日食パーティがハンガリー、オーストラリア、トルコ、日本の奄美大島、インドネシアなど、世界各地で不定期に開催され、そこには人種や国籍も異なる人々が集い、同じ時間と空間を共有し宇宙の神秘に思いを馳せてきた。
この神秘的な天体現象を体験すると人生観が変わったと語る声は多く、一期一会の日食パーティを求め世界中を旅するエクリプスハンターと呼ばれる存在もいるほど。
そんな皆既日食が2017年8月に北アメリカ大陸で起こるのだが、それにあわせてオレゴン州で開催されるパーティが『Oregon Eclipse 2017』だ。
本祭ではアメリカ西海岸のフェス『Symbiosis Gathering』を中心に、世界10カ国以上のフェスティバルとのコラボが実現。
そこには『Beloved Festival』(オレゴン州)、『Hadra』(フランス)、『Ometeotl』(メキシコ)、『Rainbow Serpent』(オーストラリア)、『Sonic Bloom』(コロラド州)、『Symbiosis』(カリフォルニア州)、『Universo Paralello』(ブラジル)、『Bass Coast Festival』(カナダ)、『Envision Festival』(コスタリカ)、『Origin Festival』(南アフリカ)、『Re:birth Festival』(日本)といったフェスが名を連ね、世界各国のオーガナイザーが集結。
ベース・ミュージックやロック、サイケデリックトランスにハウス・テクノなど7つのステージが用意され多種多様なサウンドが交錯する。
ラインナップは、現在発表されてるだけも5つのステージで約300組みのアーティストが出演!これまでにない規模が期待できそうだ。
会場はオレゴン州のオチョコ国有林にある牧場ビッグサミットプレイリー。大阪市と同じくらい広大な敷地に森や湖、キャンプ場まで備わり、都市部から離れた会場とあって周囲に視界を遮るものも少なく、日食の観測には好条件。降水量の少ないオレゴン州だけに、雲で日食が見れない……というアクシデントも起こりにくく、このフェスの主役である天体ショーにはうってつけの環境といえるだろう。
会場では7つのステージでのパフォーマンスのほかに、ワークショップやヨガ・ダンスクラスのエリアやサーカスが楽しめ、さらにはインスタレーションアートの展示も。
また、前夜祭として『Elemental Alchemy』の開催も決定している。こちらは儀式やパフォーマンス、ヨガ、ビジュアル・アートなどが楽しめるという。
なお、『Oregon Eclipse 2017』の翌週にはネバダ州の砂漠で『Burningman』も開催予定。この夏の西海岸はパーティラバーにとって見逃せないエリアとなりそうだ。
Xデーは8月21日!
太陽と月と地球が織りなす奇跡、皆既日食をダンスミュージックやカルチャー系のワークショップとともに、キャンプをしながら楽しむフェス『Oregon Eclipse 2017』がオレゴン州で8月17日から23日まで1週間かけて開催。なお、今回の皆既日食は現地時間21日。詳しくは、オフィャルサイトにて。