手塚治虫のマンガ『ブラック・ジャック』に「音楽のある風景」というエピソードがある。
そこに登場するスゴ腕医師はビートルズの音楽をかけながら手術をする。手術室で音楽をかけることは珍しいことではなく、たとえばUSENでは医療機関向けにBGM(クラシックなど)を配信するサービスも行っているようだ。

果たして医師や看護師たちが医療機関でどんな音楽を聴いているのか気になるところだが、このたびニューヨークの病院New York Presbyterian Hospitalが心肺蘇生法(CPR)に最適な楽曲のプレイリストを公開している。

呼吸や心臓が止まった人に行われる心肺蘇生法だが、その心臓マッサージでは1分間に100〜120回のテンポで胸骨を圧迫することが推奨されている。

公開されたプレイリストには、映画『サタデー・ナイト・フィーバー』のサウンドトラックとしてヒットしたビー・ジーズの“Stayin’ Alive”をはじめ、クイーンやピンク・フロイド、マドンナ、ミッシー・エリオット、マイケル・ジャクソンにビヨンセなど、世代やジャンルを超えたアーティストの楽曲が選ばれており、いずれもBPMが100〜120以内とのこと。

心肺停止から心肺蘇生法を開始するまでの時間が1分遅れるごとに、救命率は7〜10パーセント低下するそうだ。このプレイリストの曲を1つでも心にとめておくと、いざというとき役立つかもしれない。