毎年8月下旬にアメリカ・ネバタ州の砂漠(ブラック・ロック・デザート)で開催される『バーニングマン』をご存知だろうか?「No Spectators(傍観者になるな)」を合言葉に、参加者全員で砂漠のド真ん中に街を創り上げていくDIY精神全開のフェスティバルだ。例えば、お店 や寺院、郵便局なんかも参加者による手作りだし、デコラティブに改造した乗り物を交通機関にする人もいる。オブジェを作ったり、ぶっ飛んだコスチュームで 踊り狂う人がいる傍ら「地球温暖化がなんちゃら」といった類いの真面目なワークショップなんかもある。つまり“何かを表現するパフォーマー”であるという のが、このフェスのルールなのだ。こうした参加者たちの様々な表現により幻の街「ブラック・ロック・シティ」は出来あがる。
ここには、本稿 では紹介しきれない独自のルールがたくさんある。例えば、見返りを求めず先に何かを提供する「Give&Giveの精神」や商業主義からの脱却 (お金が使えるのは一部だけ)などがある。こうした独自の概念を基にコミュニティを形成し唯一無二のフェスを参加者たちで創り上げていくのだ。そしてこの 街は、一週間の狂騒のあと嘘のように跡形も無く消えてしまう。これも砂漠に跡を残さないというマナーでありルールである。
砂漠では常に砂嵐 が舞い、気温は日中が40度を超える灼熱なのに夜中には10度以下にさがる。そんな過酷な環境で開催されるのだが、経験者たちは口を揃えて『バーニングマ ン』を体験することを薦める。その理由は、カルチャーショックの先に自分の人生を変える大きなきっかけがあるからだ。そんなバーニングマンのコンプリート ガイド(日本語版)がついに発売。本フェスに10年以上も足を運んでいるまがり氏が執筆した濃厚な情報がギッシリ。これから初参加の人は、迷わず購入すべし!!