ニューディスコ〜ハウス・シーンのみではなく、ポップ・フィールドをも席巻するLA出身のプロデューサー・デュオ:クラシックス。2009年リリースのシングル「I’ll Get You」をヒットさせて以来、メイヤー・ホーソーンやメジャー・レイザーのプロデュース/リミックスを手がける人気プロデューサーに。
2018年早々に『MODERN DISCO』に出演し、オーディエンスを歓喜の渦に導いた彼らに、そのクリエイティビティについて少し違った角度で話を訊いてみた。
——“今を生きている”って感じた瞬間ってどんな時ですか?
ボストンにあるバークリーという音楽大学に通っていたころは電車をかいくぐって地下鉄のトンネルに行き、そこでホームレスの人たちやジャンキーとかと40’s (アメリカの瓶ビール) を飲んだりしていたよ。そのときかな(笑)。
彼らは光熱費が払えなかったりただ単に家がなかったりなんだけど。ボストンの冬は一段と寒くなるから、自分を含めお金のない若いヤツらは言葉通り地下に潜って暖をとったりしていたよ。大人になって考えてみると、今では絶対に味わうことのできないスリリングな体験をしてたと思う(笑)。
——多忙になると心にゆとりがなくなることがあると思うのですが、どのように気持ちを切り替えてますか?
正直に答えるとセックスだね。ストレス発散、気分の向上。人が“感じるもの”の中で一番高いレベルで癒してくれると思っているよ。
——楽曲制作で行き詰まったりするときも?
うん。他にはマッサージとかかな。個人的にはスケボーに乗ってる時は、楽しいだけじゃなく頭が冴えて、何かにむしゃくしゃしてても忘れることができるよ。
あと、いい食事やお酒も助けてくれるけど、たまに逆効果の時もあるから気をつけなくちゃね。
——その他に、クリエイティブな環境に身を置くために意識していることってなんですか?
色々なアイディアにオープンでいて、さらに実際目の当たりにしない限り否定はしない、と言うのが重要かな。それと閃いたアイディアをないがしろにしないこと。
あと気をつけてるのは、快適に過ごしすぎると怠けるから、そういう環境に身を置かないのも大事かな。
——ふたりにとって日本はどんなところ?
日本は大好きさ。僕らは今まで東京と大阪、そして沖縄に行ったことあるけど、どこも違った特別な体験をさせてもらったよ。
東京はいろいろな物事が大量に交差していて、今までこれほどまでに異世界と感じた街はなかったよ。だから最高に刺激的で楽しかったよ。
——具体的にはどんなところが?
食事は美味しいしバーは独特なところばかり。レコード屋も素晴らしい。
それだけじゃない。ファッションは、常に一つ上のレベルにいるし。文化だって色々なレベルに昇華されているよね。あと視覚的にこの国の建築、デザイン、そして自然の風景は目を見張るよ。
あえて言うならば、日本語を喋れないアメリカ人にとっては助けがないとこの街を回るのは難しいかな。
——最後に日本のファンの印象を教えて下さい。
みんなに僕らの音楽を聴いてもらえて嬉しいよ。日本のファンは素晴らしいセンスを持っていて、僕らよりもクールだと思っているよ。いつもサポートしてくれて本当にありがとう。またすぐに日本に帰って来たいよ!