2011年にCrosstown Rebelsよりデビュー。処女作“Without You”が世界中のメディアのチャートを席巻し、その年のベストディスクに選出。まさに彗星のようにシーンに現れたアート・デパートメント。
カナダ出身のジョニー・ホワイトとケニー・グラスゴーによるデュオとして活動し、デビュー以来世界各地のダンスフロアを熱狂させてきたが、2015年に突如デュオとしての活動を停止。
ケニー・グラスゴーが脱退し、ジョニー・ホワイトがソロとして活動することとなる。
しかし、アート・デパートメントはアーティストとしての歩みを止めることなく、新形態に以降してすぐにダンスフロアに特化した新レーベルSocial Experimentとバイナル専門レーベルSunday Moneyを設立。
そこから、新たな音楽性を提示してきた。
同時にFabricのミックスシリーズにも抜擢され、さらには今夏リリースが予定されているサシャとジョン・ディグウィードによる「Renaissance」のミックスシリーズ“Renaissance:The Mix Collection”を監修。
いまや名実ともに現行シーンにおけるアンダーグラウンドのカリスマとなった彼が、このたび4年ぶりに来日する。
そこで、ここでは改めてアート・デパートメントが歩んできた道のりを振り返り、彼の言葉から最新モードを探ってみたい。
シーンを震わせる衝撃的デビュー! 新人ながら各アワードを席巻!
まさに鮮烈だった。
2011年に発表したデビュー曲“Without You”が、beatportにて圧倒的なリリースを記録し、その年でもっともダウンロードされた曲となり、同時に世界的音楽メディアResident AdvisorとGroove Magの両誌にて“Track of the Year 2011”を獲得。
さらには、翌年発表した1stアルバム「The Drawing Board」がiTunesの“Best Electronic Album 2011”で2位に選ばれるなど、デビューしてすぐさまトップアーティストの仲間入りを果たしたアート・デパートメント。
また、DJとしての評価もすこぶる高く、Mixmagの年間DJランキングでは2012年に過去最高の2位を記録。
Resident AdvisorのRA:poolでも2011年に初登場6位となり、その後も度々ランクイン。
デビュー以降6年間で、世界各地のフェスを揺らし続け、いまや確固たる地位を築いている。
『Coachella』『Ultra』をはじめ、年間160本以上のギグをこなすスーパースター
ジョニー・ホワイトによるソロプロジェクトになってもアート・デパートメントの勢いは留まることを知らない。
その証拠に、この1年間で160本以上のギグをこなし、しかもそれが世界最高峰の野外フェス『Coachella』をはじめ、デトロイトで最も威厳あるエレクトロニック・ミュージックの祭典『DEMF』やUKの『Global gathering』など名だたるフェスでも多々プレイ。
一方で、マイアミの『Ultra Music Festival』のResistanceステージやラスベガスの『EDC』 など、数十万人を動員する巨大なEDMフェスティバルでもフロアを熱狂させてきた。
[MOVIE] http://www.be-at.tv/BSwHAA
しかし、今年の1月にメキシコで開催された『THE BPM FESTIVAL』での本誌の取材に対して
「今年からギグの数を絞っていきたい」
とコメント。さらには
「もう曲を選ぶだけの行為に飽きてしまったんだ。
もっとDJとしての表現方法をクリエイティブなものにして1つ1つを特別なものにしたい」
と語り、新しいプレイスタイルを匂わせていた。
それだけに、今回の来日公演ではアート・デパートメントが進化した姿を見ることができるのか、期待が高まる。
『Fabric』『Renaissance』名門ミックスCDを次々に監修
アート・デパートメントは、これまでに「The Drawing Board」と「NATURAL SELECTION」の2枚のアルバムを発表し、自身のレーベルNo.19を中心に様々なレーベルから数多くのアンダーグラウンドヒットを輩出。
また、ミックス作品としては、2013年に『THE BPM FESTIVAL』のオフィシャル作品「BPM001 MIXED BY ART DEPARTMENT」 を手掛け、ソロになってからも2015年に「Fabric 82.」を監修。
本作に関してジョニーは
「このミックスは、より自分らしい音で構築できた。元々ダブテクノの様なラフでダビーな音が好きで、ハウスでもそういう質感のものを好んでプレイしていた。
それが、自分がケニーとやってたときのアート・デパートメントにオレが持ってきた特徴の一つだ」
と語る。
また、今回の来日公演でもこのミックスのようなプレイが見られるか尋ねてみると
「俺は4ヶ月後にDJするときは何をかけるかわからない(笑)。
それこそが自分の音楽へ興味を持ち続ける手法であり、モチベーションの源だ」
と話してくれた。
彼が監修した最新のミックス『Renaissance:The Mix Collection』のリリースが今夏に控えているが、その全貌は明らかになっていない。
しかし、常に新たなサウンドを提示し続けてきたアート・デパートメントだけに、一筋縄ではいかないことだけは間違いないだろう。
そして、それは来日公演でも同じこと。彼が新たに生み出す最新フォームを知るためには、やはりその目で、その体で確かめるしかない。
EVENT INFORMATION
LiLiTH“the party!!!#30”
2016.4.15 FRI
OPEN 23:00
WOMB(Tokyo)
DOOR ¥3,500
ACT:ART DEPARTMENT, Naoki Serizawa, ELLI ARAKAWA, SATOSHI OTSUKI, yama’n, Sandnorm, NOA, EITA, YOSUKE MIYAZAKI, REN
Lighting:AIBA / R領域(Decoration) / 100LDK&Comboy(VJ)