世界一嫌われたCEOとして一躍時の人となったマーティン・シュクレリ氏がまた暴挙に出るのでは? と話題になっている。

アメリカの製薬会社チューリング・ファーマシューティカルズのCEOであったシュクレリ氏は2015年、同年8月に権利を買い取った「ダラプリム」というHIV感染症治療薬の価格を、1錠13.50ドル(約1620円)から、750ドル(約9万円)の55倍に値上げすると発表して、世界中から非難を浴びた人物だ。

また、彼は同年ヒップホップ・グループ:ウータン・クランの未発表アルバム「Once Upon a Time in Shaolin」を約200万ドルで購入したとみられている。そんなシュクレリ氏は今年2月14日に自身のFacebookアカウントで、自身のライフ・スタイルやビジネスの分野における全てについて講義するという趣旨のイベントと共に、自身が購入したウータン・クランほか権利を保有するアーティストの未発表曲の視聴会も行うと発表していた。

「チケットを買ってくれ。俺と一緒にチルしながら、ウータンの未発表アルバムでも聴こう。こんなすごいイベントなんだ、チケットが値上がりするかもね」

ファンにとっては、拳を握りしめてしまいそうな投稿だが、その2日後には以下の投稿をアップ。

「ニューヨークのウェブスター・ホールでのイベントはキャンセルだ」

さらに連続して、

「20日のイベントは開催できなくなった。あるいくつかの驚異によって、500人が参加する予定だったこのイベントをキャンセルするのは悲しいよ」

シュクレリ氏がウータン・クランの未発表音源を独自に解禁するのはこれが初めてではなく、先の大統領選の後にも同アーティストの未発表音源の一部をストリーミングで解禁していた。

イベントのチケットは15ドルから50ドルで販売されていたが、開催は中止され、現在はイベントとチケットの購入ページへのリンクはエラーにより表示不可となっている。