現在、渋谷PARCO他で開催中TOMATOの25周年記念エキシビジョン『THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION “O”』(4月3日まで)。その初日3月12日には、アンダーワールドが急遽駆けつけライヴが行われたわけだが、そのライヴがまた……。
今回は、そのライヴとエキシビジョンについてレポート!
まずはエキシビジョンに合わせ開催されたアンダーワールドのスペシャルライヴ『Underworld Live: Shibuya Shibuya, we face a shining future』から。
かつてない体験をもたらしたライヴの最先端
さらには渋谷がアンダーワールド一色に!
この『Underworld Live: Shibuya Shibuya, we face a shining future』は渋谷某所(実際はPARCOの屋上)で開催され、生で見ることができたのは事前に選ばれた200人だけというとても貴重なスペシャルライヴ。
ただし、残念ながら会場に行くことができなかった人に向けて渋谷PARCO内のスタジオ2.5Dではライヴストリーミングが開催され、そこではなんと彼らのライヴ映像をリアルタイムで見られるだけでなく、これまでにない試みも!
それは、最新のバーチャル・リアリティ(VR)体験ができるヘッドマウントディスプレイ:Gear VRを使ってライヴの模様を全方位360°楽しめるというもの。
宇宙船の脱出ポッドのような震動機能付きシステム(椅子)TELEPODの中でヘッドホンを付け、Gear VRを装着すると、目の前にはなんとカール・ハイドが!
まるでステージ前にいるオーディエンスの先頭(というか、もはやカール・ハイドすぐ前に!)にいるような臨場感。
しかも、360°映像とあって椅子ごと後ろに回転すれば、盛り上がるオーディエンスがそこに。
普段ステージからオーディエンスの様子を見ることができるのは登壇者のみ、いわばアーティストと同じ目線でライヴを楽しむことができるというのはこの技術ならでは。
まさに特等席にいるような気分でライヴが堪能できる夢のようなマシンだった。
ただ、今までにない試みとあって気になる点もいくつかあり、それは解像度。
カール・ハイドの姿ははっきりとわかったものの、その背後の景色まではしっかりと読み取ることができなかった(短時間の視聴&ローケーション、明るさの問題もあったと思うが)。
そのあたりがよりクリアになるとこれはもうライヴ革命と言えるかも。
しかも、カメラ位置次第では普段は見ることのできない様々な視点が楽しめたり、遠方で同時に何人も同時多発的に体感できたりと、その可能性は無限大。それだけに今後が実に楽しみだ。
さらに、今回のライヴはそれだけではなく、渋谷の街にも生中継!
渋谷駅前QFRONTの大型ビジョンではライヴ映像が映し出されるという前代未聞の企画もあり、この日の渋谷はアンダーワールド一色に染まっていた。
さすがはアンダーワールド、ライヴ前日の『Mステ』出演含め、やることがニクい!
世界的デザイン集団TOMATOの魅力を凝縮
様々な刺激が溢れる25周年エキシビジョン
そんなアンダーワールドのスペシャルライヴで幕を開けたTOMATOの25周年記念エキシビジョン『THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION “O”』。
渋谷PARCO内をはじめ今回は館内外、様々な場所で様々な企画が予定されているが、そのメイン会場のひとつであるPARCOミュージアムに訪れてみると過去作品がズラリと並び、なかなかの壮観っぷり。
おなじみのアンダーワールドのアートワークやテレビ朝日のロゴといった代表作から、普段はあまり目にすることのなかったものまで(TOMATOのメンバー、サイモン・テイラーが手掛けた自転車なども!)、TOMATOの歴史を顧みながら新発見も多々あり、さらには彼らのデザインが今なお生きている=時代を超えたデザインであることを再確認。
デザインに携わるものなら、ここから様々なインスピレーションが生まれてくるのだろうが、たとえそうでない人でも少なからず刺激を受けるはず。
また、PARCOのギャラリーXでは「TOKYO STREET POEM」と題してTOMATOのメンバーでもあるアンダーワールドのカール・ハイドによるポエムが展示され、同じくアンダーワールドのリック・スミスによるサウンドも楽しめる。
カール&リックのリアルな感性が息づくその空間からは、PARCOミュージアムの洗練されたデザイン空間とはまたひと味違った刺激を味わうことができる。
その他にも様々な場所で、様々な企画が行われている今回のエキシビジョン。
PARCOミュージアムにはTシャツやバッグなどのグッズも販売され、それもまたオシャレな仕上がりになっているので、ぜひ会場に訪れた人はショップにも立ち寄ってみてほしいところ。
25年にも及ぶTOMATOの活動を垣間見つつ、様々なデザインの魅力を伝える『THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION “O”』。
この春はアートを感じに渋谷にぜひ。同展は4月3日まで。
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EVENT INFORMATION
『THE TOMATO PROJECT 25TH ANNIVERSARY EXHIBITION“O”』
2016.3.12.SAT~4.3.SUN
【OPEN / CLOSE】10:00〜21:00
パルコミュージアム(PART 1・3F)、ギャラリーX(PART1・B1F)
その他、シネクイント(PART1・8F)、2.5D(PART1・6F)、
ポップアップショップ(PART1・B1F)など
一般500円、学生400円、小学生以下無料
アンダーワールド
カール・ハイドとリック・スミスが中心となり結成。ダレン・エマーソン加入後リリースしたファーストアルバム「Dubnobasswithmyheadman」でシーンに鮮烈なデビューを飾り、“Rez”、“Born Slippy”といった不朽の名曲を世に送り出すとともに、世界的なダンスアクトに。2000年にダレンが脱退し2人体制へ移行するもその実力は健在で、2012年にはロンドン五輪の開会式で音楽監督を担当。このたび約6年ぶりの最新作「Barbara Barbara, we face a shining future」をリリース。