随所に新しさが垣間見えた『ULTRA JAPAN2016』、その未来はいかに
全日程を通して、こと“ULTRA MAIN STAGE”では数々のアンセムが放たれるなか、とりわけDJスネイクやチェインスモーカーズの楽曲が目立っていたように思う。
昨年であればそれこそカルヴィン・ハリスの“How Deep Is Your Love”や“Lean On”がそれだったと思うが(とはいえ“Lean On”は今年も人気!)、この新陳代謝も興味深いところだ。トラップ系、ヒップホップの台頭とともに、今後のシーンがどうなっていくのか、改めて注目せざるを得ない新しさを感じさせてくれた。
また、音楽面以外にも新しさという意味ではホスピタリティの拡充が印象的だった。
“ULTRA PARK STAGE”に新設された“ULTRA LOUNGE”や“ULTRA MAIN STAGE”の世界初の女性専用エリア“LADIES ONLY AREA”など、誰もが快適に過ごせるような空間作りを意識的に行っていることは確実にフェスの質の向上に繋がると思うし、さらにはクリーン・スイーパーなるゴミ拾いのパフォーマンス集団の設置は素晴らしいことだと思う。
今回本祭終了後に彼らの取材を行っているので、後日その記事もアップする予定だが、彼らの存在はマナーの啓蒙という面では大きく貢献していたはずだ。
とりわけ、今回も多くの外国人のお客さんが詰めかけるなか、世界的に見れば日本人はマナーに定評がある……オリンピックやワールドカップといった世界的祭典でもゴミを拾う日本人の姿が世界中で報道され話題となったが、ここ日本でそれを行わずして真実と言えるのか。2020年の東京オリンピックに向け、強制するのではなくあくまでも啓蒙する形でマナー向上を促すことは、その試金石として重要なことだったと思う。
3日間に渡り連日繰り広げられた宴はこうして幕を閉じたわけだが、初の雨にも関わらず多くのお客さんが詰めかけ、喜びに満ちあふれていたことは大成功と言っていいだろう。
一方で新たな試みが行われ、ムーヴメントを牽引する存在としてよりよい空間作りを模索するその姿は、フェスが一過性のものではなく文化として定着する意思を強く感じた。
こういった姿勢がある限り、『ULTRA JAPAN』は終わらない……そう感じさせるものだったが、一方である種ラインナップに関してはこの3回でほぼほぼスーパースターを制覇してしまっただけに次回の開催は果たしてどうなるのか……そんな新たな興味、そして期待を感じた『ULTRA JAPAN2016』だった。
EVENT INFORMATION
ULTRA JAPAN 2016
2016.9.17.SAT〜19.MON
OPEN 09:00
TOKYO ODAIBA ULTRA PARK(Odaiba)
GA3日通し券(¥39,000)
GA1日券(各日1日券 ¥13,000)
VIP1日券(各日1日券 ¥30,000)
【DJ】deadmau5 / DUBFIRE / Knife Party / KYGO / Hardwell / Martin Garrix / NERO / DJ SNAKE / Tiesto / ZHU / ANNA / ART DEPARTMENT / CARNAGE / FEDDE LE GRAND / GALANTIS / GRYFFIN / JAUZ / marshmello / MATADOR / NIC FANCIULLI / NICOLE MOUDABER / REBOOT / SHADED LIVE / SHOGUN / technasia / Thomas Jack / W&W / ALYN / banvox / Calm / DAISHI DANCE / EITA / DJ HOKUTO / JUSTIN OH / KEN ISHII / DJ KENSEI / KIKIORIX / KSUKE / LICAXXX / DJ MAAR / MITOMI TOKOTO / MOTI / NAOKI SERIZAWA / DJ NORI / DJ OGAWA / OSAMU M / RAIDEN / SEKITOVA / SHINICHI OSAWA / TAAR / Takkyu Ishino / TJO / TOM SWOON / YAMATO and more