米『Viceマガジン』が運営する音楽・カルチャー情報サイト『Thump』に、全世界が激震中の“トランプ大統領誕生”に対する各界のアーティスト達の反応のまとめ記事が掲載されていたので紹介したい。

ドナルド・トランプ大統領誕生を受け、予想を覆す番狂わせとでも表現するべきこの結果に、全米中が歓喜と憔悴の渦に包まれている。

『Thump』の同記事も「皆さんにも様々な想いが駆け巡るでしょう、それぞれの考え方があり、反応があるかもしれない。アメリカの国境を越えて他国に亡命してしまいたい気持ちに駆られる人もいるかもしれない。しかし我々も一体何が正しいのか分からない」と綴った上で、「自分達に出来ることは、皆さんの大好きなアーティストやDJがこの事にどんな反応を示しているかを紹介することだけだ」として、EDMシーンを含めた各界のアーティストやDJ達のSNS上での反応をまとめている。

各アーティスト達の公式SNS上での反応は以下。

|ザ・ブラック・マドンナ

“くたばれよ、マジくたばれよ、クソ過ぎるだろクソ野郎”

|ディプロ

“次の4年間は、”無能な変わり者が統治する王国”の時代がずっと繰り返されるだろうな”

|デリック・カーター

“さーて、アルバム作んないと!”

|フライング・ロータス

“マスコミは、このモンスターが水面下で創り上げられているのを知ってた。このクソみたいな結果が現実になるゲームの後半だけは(時すでに遅しだが)奴のことをこき下ろしたんだ。誰か何とか言ってくれよ”

|ディスクロージャー

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|セス・トロクスラー

“この国は希望を失った。このことを恥じてくれ。もし僕のファンの中にトランプに投票した人がいるなら、もう僕をフォローしないで。僕らはもうファンでも友達でもない!”

|ケレラ

“ちょっと、どこでミーティングするのか知りたいんだけど…。アンジェラ・デイヴィスとミシェル・アレキサンダーの講演は?勉強する準備は出来てるわ!”


※アンジェラ・デイヴィス = 米国の政治運動家
※ミシェル・アレキサンダー = 米国の人権活動家、犯罪学者

|ローレル・ヘイロー

“どうか読んで”
(トランプの支持者の半数以上が白人男性・白人女性であること、彼らが自分達の権利を第一にしか考えていないという事を訴える文章の写真)

|トム・ヨーク

“お互い干渉もせず目も合わせず
 言葉を運んできた使者を撃つ
 これは低空飛行の攻撃だ。
 さあ6ペンスの歌を歌おう”

(レディオヘッド”バーン・ザ・ウイッチ”の歌詞とMV)


 ※MVに登場する青い鳥は“Twitterのアイコンの鳥”を表しているとされる。魔女狩りをする昔の大衆と、SNSやマスメディアによって操作される現代の大衆の姿が描かれているが、そうした大衆の本質はどの時代も変わらないというメッセージがそこから読み取れる。

|ミーハ

“まだ世界が焼け野原になった訳じゃないしね。なんにしても言いなりになるのは今すぐやめよう。でも…今この瞬間、’音楽をつくること’に対してすごく重要な時って気がする”

|クロード・ヴォンストローク

“時に自分の思うようにはならないけど、前向きな気持ちを忘れずに自分が正しいと思ったことをやり続けるよ”

スケプタ

“多分だけど僕らは、邪悪なヒラリーより課題だらけの嫌な奴を選んだだけ。もっといい方向に考えようぜ”

|ネオン・インディアン

“アメリカに不法な手段で入国して10年コースで市民権を獲得した人たちのアメリカンドリームは終わった感があるな…”

|エム・アイ・エー

“イギリスは、まるで9.11よ”

尚、本記事で引用した「Thump」のオリジナル記事はこちら
“How the Erectronic Music Community Has Responded to President Trump”

また音楽シーン・各界のアーティストの怒りと憤りはとどまるところを知らず、ファッションメディア「WWD.com」によると、米人気アーティスト:レディー・ガガが、ニューヨークにあるトランプタワー前で選挙結果に対する抗議を行った他、ワシントンスクエアでヒラリー・クリントンを応援するためのサプライズ・コンサートを行ったマドンナも”燃えてるわ!私達は決して諦めない!屈したりなんてしないわ!”とツィートしているという。

まさかの“トランプ大統領誕生”による全世界震撼の余波は、音楽シーンを含め、まだまだ続くことになりそうだ。