日本のナイトライフ、ナイトタイムエコノミーの未来は……その行方を左右する指針であり、復興への道筋になるであろう、海外のナイトエコノミー復興に向けた戦略と事例を集めたレポート「Global Nighttime Recovery Plan(GNRP)」。その日本語翻訳版が一般社団法人ナイトタイムエコノミー推進協議会(JNEA)の公式サイトで公開されている。

GNRPとは、ベルリンクラブコミッショナーと元アムステルダムナイトメイヤーが2018年に立ち上げたナイトライフ・コンサルタティングを行う組織VibeLabが主催となり、70以上の都市の調査・提言をまとめたもので、コロナ禍による影響とともに、それを打開すべく行われた新たな挑戦、ポストコロナに向けたプロポーザルなどが列記されている。

そんなGNRPのレポートの執筆にも携わったJNEAが手掛けた日本語翻訳版は、「屋外空間のナイトライフとCOVID-19」、「ダンスフロアの未来」、「24時間都市へのイノベーション」、「夜間統治能力の構築」、「持続可能なナイトライ フシーン1」、「持続可能なナイトライフシーン2」、「実践しながら学ぶ」の全7章で構成され、1月10日時点では第 2章まで公開中。2021年3月には全章公開予定だとか。

JNEAの代表理事でありFLOORでもおなじみの齋藤貴弘弁護士は本件に関し、「直面している課題を抽出してアジェンダ化し、ステークホルダーをネットワークで繋ぎ、速やかに解決に向けた行動に移す。アムステルダム元ナイトメイヤーのミリク・ミランとベルリン・クラブコミッションのルッツ・ライシェリングをコアメンバーとする“VibeLab”は、COVID-19前からそのような一連のアクションを続けてきました。私たちは、昨年、VibeLabの協力を得て実施したナイトカルチャーリサーチ“Crea0ve Footprint Tokyo”において、彼らの不断の行動とポジティブな思考から多くのことを学びまし た。COVID-19の下においても、VibeLabのスタンスは揺らぐことはなく、むしろ活動はより強固で積極的なものとなり、COVID-19前からナイトライフが抱えていた課題について、COVID-19を契機として前向きに変えようとすらしています。COVID-19による被害状況は日本と欧米では大きく異なりますが、欧米の取り組みは日本に多くの示唆を与えてくれるはずです」とコメント。

本邦のナイトライフ、ナイトタイムエコノミーの今後を占う、再起の一助となるGNRP。ぜひ一読を。

Global Nighttime Recovery Plan(GNRP)日本語版

一般社団法人ナイトタイムエコノミー推進協議会(JNEA)