前回にもまして豪華な顔ぶれが集まった「electrox」。
もはやダンスミュージックに特化したフェスでは本邦随一と言えるそのラインアップ。
しかも、EDMに特化しながらそれだけに捕われることなく、様々なダンスミュージックが一同に楽しめるのもこのフェスの大きな魅力。

ここではそのラインナップの中から、特に注目の7組をフィーチャー。
いずれも世界に名だたる最強、最旬のスペシャル・ワン。
そんな彼らを存分に楽しむためにも、ここでぜひ一度予習を!

electrox|タイムテーブルはこちら

【ARMIN VAN BUUREN】

armin

1995年に活動を開始し、すぐさまトランス・シーンで台頭。以降絶えずダンスミュージック・シーンの最前線をひた走るアーミン・ヴァン・ブーレン。ちなみに、フォーブス誌による2014年版年収ランキングでは、なんとその額1200万ドル(一説では最高年収40億円のときもあったとか……)。

■現役最強DJ、DJランキングで過去に5回も王者に!

世界のダンスミュージック・シーンで大きな影響力を誇る英・DJ Mag誌のDJランキングにて、アーミンはなんと2007、2008、2009、2010、2012年と5回も王者に君臨(ちなみに2014年は第3位)。
これは、現行シーンでは最多受賞。また、イビサのDJアワードでも2014年ベストトランスDJを獲得(こちらは過去に7回受賞)。まさに、現在世界最高のDJの1人と言っても過言ではない!

■フロアアンセム多数、過去にはグラミー賞もノミネート

アーミンはこれまで5枚のアルバムをリリースしてきたが、そのいずれもワールドヒット。シングルを含め、毎回世界各地のチャートにランクインさせ、プロデューサーとしても絶大な人気を誇っている。
そして、第56回グラミー賞BEST DANCE RECORDING部門には“This Is What It Feels Like”がノミネートされた経験も。
また、自身が主催するArmada Musicからもトップアーティストを数多く輩出。

■国王も大ファン!母国オランダでは国民的スーパースター

2013年、母国オランダで行われた国王即位式典で、なんとアーミンは新国王の前でオーケストラとともにDJプレイを披露(イベント中には新国王がステージにあがりアーミンと握手するという一面も)。なんでも、新国王&王妃がアーミンの大ファンとのことで、王室まで巻き込むアーミン・パワー。
さらには、オランダでは切手のデザインにもなっていたりと、まさに国民的スターなのである。

アーミン出演の国王即位式典の模様はこちら!

予習盤:アーミンの新曲
Armin van Buuren“Ping Pong”

【ABOVE & BEYOND】

above-beyond

ジョナサン・グラント、トニー・マッギネス、パーヴォ・シリャマキの3人により2000年に結成。
日本でも世紀末に端を発したサイバートランス・ブームで瞬く間に人気となり、現在はEDM界でも活躍(もはや大御所)。日本にもファンが多く、昨年は「ULTRA JAPAN」のプレパーティにも出演したのも記憶に新しいところ。

■その美しさシーン随一! 世界屈指のトランスプロデューサー

2001年に手掛けたマドンナ“What It Feels Like for a Girl”のリミックスで一躍世界にその名を轟かせたアバヴ&ビヨンド。その後、ダイドやブリトニー・スピアーズなどトップアーティストのリミックスを数多く制作。
美しくもアップリフティング、なおかつドラマチック、シーンでも随一のその音楽性、手腕が高く評価されている。「Winter Music Conference」の一環としてマイアミで開催されているダンスアワード「International Dance Music Award」でも度々話題に。

■名だたるフェスは軒並み出演、ライヴも熱いスーパートリオ

プロデューサー、リミキサーとしての手腕もさることながら、ライブアクトとしても超一流。過去にはUKの老舗フェス「Glastonbury」のダンスステージのトリをつとめ、近年も「Ultra」、「Electric Zoo」、「Electric Daisy Carnival」など、世界的トップフェスに軒並み出演。今年、NYで行われたギグ「ABGT100」もチケット即完で話題に。
ちなみにDJ Magのランキングにも毎年ランクイン!

■トランス〜EDM〜アコースティック、華麗なる音楽遍歴

もともとはトランスシーンで人気を博した彼らだが、近年はEDM界でも活躍(彼らのレーベル:Anjunabeatsからもヒット曲続出)していると思いきや、今年発表したアルバム「Acoustic」では、その名の通りアコースティック・サウンドにも挑戦。
すでに、ロンドンやロスなどでオーケストラを従えたライヴを行い話題沸騰。なんと、そのライヴには飛び入りでスクリレックスも参加し、彼らのそのスタイルを絶賛したとか。

スクリレックス飛び入り参加のライヴ映像がこちら!

予習盤:アバヴ&ビヨンドの新曲
Above & Beyond feat.Zoë Johnston“We’re All We Need”

【DIPLO】

diplo

ディプロ(本名:トーマス・ウェズリー・ペンツ)は、2004年にデビュー。以来、数々のリミックス&プロデュース、そして様々な名義でのリリースでヒット曲を量産。まさに世界屈指のプロデューサー。
ちなみにフォーブス誌による2013年度年収ランキングでは、1300万ドル。そして彼女は世界の歌姫:ケイティ・ペリーとの噂。

■シーンに数多のムーブメントを巻き起こすトレンドセッター

ディプロと言えば、様々なサウンドをいち早く察知し、世に提供してきたことでも知られるシーンきってのトレンドセッター。バイレ・ファンキやボルチモア・ブレイクス、ムーンバートンやトラップ、最近ではトワークといったキレキレサウンドの発信源。
ちなみに、イギリスの名門ラジオ局BBCで彼が担当する番組「BBC Radio 1Xtra Diplo & Friends」で彼がかけた曲は大流行すると言われている。

■レーベル:Mad Decent、業界きってのプロデュース力!

M.I.A.のプロデュースで名をあげたディプロ。その後も数々のアーティストを手掛け、近年ではバウアーの大ヒット曲“Harlem Shake”のプロデュースでも話題に。
また、2005年に立ち上げたレーベル:Mad Decentからは、スパンク・ロック、サンティゴールド、ボンヂ・ド・ホレ、バウアーなど錚々たる気鋭を輩出。
そんなMad Decentは「Tomorrowland」において単体のステージが組まれるほどの影響力。

■メイジャー・レイザーにジャックÜ、大物たちと続々コラボ

プロデュース力のみならず、彼はアーティストとしても大活躍中。ディプロの本懐的ユニット:メイジャー・レイザー(もとはスイッチと結成しつつも、現状メンバーはザ・ジリオネアとウォルシー・ファイアー)をはじめ、最近ではスクリレックスとのユニット:ジャックÜが世界中で目下話題沸騰中。
その他にも、2014年はスティーヴ・アオキ、ファレル、過去には皇帝ティエストなどともコラボ経験あり。

予習盤:ディプロ(ジャックU)の新曲
Jack Ü “Take Ü There feat. Kiesza”

【NEW WORLD PUNX(MARKUS SCHULZ/FERRY CORSTEN)】

newworldpunx

トランス界の二大巨頭、マーカス・シュルツとシステムFことフェリー・コーステンによるユニット:ニュー・ワールド・パンクス。トランス世代にはたまらない夢の組み合わせ(今のサッカー界で言えば、メッシとクリロナの2トップ級!)。
それぞれ来日経験は多々あるが、ニュー・ワールド・パンクスとしては今回が初来日。

■トランス界の2大巨頭、まさかのタッグを結成

マーカス・シュルツとフェリー・コーステンと言えば、世紀末から2000年代初頭にかけてそれぞれ数々のヒット曲を飛ばし、世界中で絶大な支持を集めた2人。そんな彼らがともに楽曲制作を行うべく2013年に結成したのがこのユニット。
すでに世界各地でツアーを行い、12月にはデヴィッド・ゲッタらも出演したアメリカ・Enchanted Valley Carnivalのヘッドライナーとして出演。もちろん最強コンビのスキルに会場は大興奮。

■90年代からシーンを牽引する巨匠:マーカス・シュルツ

ArmadaやAnjunabeatsなどからのリリース、マドンナをはじめ様々なアーティストのリミックス、まさにトッププロデューサーの王道をいくマーカス・シュルツ。DJとしても2008年にはDJ MAGランキング8位(その後も常にトップ100入り)、2012年にはアメリカの音楽雑誌DJ TimeでベストDJに選出。
今年リリースした新作「Scream2」も大きな話題になるなど、長年シーンを牽引する真の巨匠。

■日本で社会現象を巻き起こしたフェリー・コーステン

フェリー・コーステン、というよりも別名義:システムFというと、思い出されるのは“Out of the Blue”。同曲をはじめ“Dance Valley Theme”や“Exhale”など、数々のアンセムを発表し、世界中にトランス・ムーブメントを巻き起こした。
ここ日本でも、それがサイバートランスとなり、お茶の間さえも巻き込む空前のムーブメントに(今でいうEDM!)。
ダンスシーンの一時代を築いた男、それがフェリー・コーステン。

予習盤:ニュー・ワールド・パンクスの新曲
New World Punx“Torque”

【DVBBS】

DVBBS

■激しいパフォーマンスで世界を賑わすEDMブラザーズ

2012年デビュー、EDM界の若きホープ:ダブス。
カナダ出身の兄弟ユニットで、その一番の魅力はステージ・パフォーマンス。オーディエンスをウォーターガンで襲撃するだけでは満足できず、フロアにダイブは当たり前。荒くれ者だけどオーディエンスを煽る様は一級品。「Ultra」や「Tomorrowland」、「Creamfields」など、錚々たるビッグフェスに出演し世界中を熱狂させている。
もちろん、DJの腕前も一流で、2014年度のDJ MAGランキングでは初登場にして20位にランクイン! そして、プロデューサーとしても”Tsunami (Jump)”を筆頭にフロアアンセムを量産。サンダー・ヴァン・ドゥーンやマーティン・ギャリックスらとのコラボでも話題に。

予習盤:ダブスの新曲
DVBBS & Dropgun“Pyramids (ft.Sanjin)”

【SANDER VAN DOORN】

SANDER-VAN-DOORN

■玄人受けNO.1、世界が認めるトランス巧者

DJ MAGランキングに2006年初めてトップ100入りし、以来徐々にランクをあげ、2009年にはトップ10入り。2014年もトップ100にランクインしているオランダ出身のDJ・プロデューサー:サンダー・ヴァン・ドゥーン。
トランス〜エレクトロ〜EDMとまたにかけて活躍しているが、エレクトロ・トランスなるスタイルを確立し、とりわけトランス界隈からの支持は絶大。2008年からは自身のレーベル:Doorn Recordsを主宰し、気鋭EDMアーティストを数多く輩出。同時に、自身も若手EDMプロデューサーと積極的にコラボするなど、絶えずシーンに大きな影響を与え続けている。

予習盤:サンダー・ヴァン・ドゥーンの新曲
Sander van Doorn & Oliver Heldens“THIS”

【VINAI】

VINAI

■EDMの進化系、バウンシーなサウンドが注目のイケメンデュオ

これまた兄弟ユニット:ヴィナイ。イタリア出身とあってか2人ともかなりのイケメンだが、音楽性もまたイケてる。
EDMでもとりわけバウンシーなサウンドで注目を集め、TJRとの共作“Bounce Generation”が大ヒット。名だたるDJたちが彼らの楽曲をフェスでプレイするなど、2011年に活動開始とキャリアは浅いもののそのポテンシャルは注目。
最近ではR3HABとのコラボが話題となったが、前述の兄弟DJデュオ・ダブスとコラボし“Raveology”をリリースしており、今回のステージでも夢の兄弟デュオ同士のコラボにも期待大。もしそうなったら、2組のパフォーマンスの相乗効果で盛り上がること間違いなし。

予習盤:ヴィナイの新曲
R3HAB & VINAI“How We Party”

今回のラインナップを見てみると、オランダ(ダッチトランス)系の勢いを強く感じるが、これは2014年のDJ MAGランキングでも見られたことで、electroxはまさに世界的な流れとリンクしていることがわかる!

EDMシーンも日に日に変化する中で、見事時代をつかむelectroxのラインナップ。
世界の最先端を体感するためにも、これはもう1月4日は幕張メッセに行くしかない!