90年代にカリスマ的な地位を築いたヒップホップグループ:ウータン・クランのメンバーであるラッパーのU-ゴッドが、ニューヨーク市内で未払いのロイヤリティーと商品化権の侵害に関し、同グループに対して約2億8000万円を請求する訴えを起こしたことが分かった。

ニュースサイト“TMZ”によると、U-ゴッドの訴えは過去6年間にウータン・クランがリリースした12タイトルのアルバムに対する自身へのロイヤリティーの未払いに関する内容だという。

U-ゴッドは、半年ごとに受けとるはずだった商品化権に関する利益、昨年発表された2枚組アルバム『Once Upon A Time In Shaolin』の約2億3000万円分のセールスのうち、自身の取り分を要求しているという。また彼は、ウータン・クランの創設者で事実上のリーダーであるRZAと彼の兄弟であるディバインが、実権的な権力の乱用によって故意に自分を隅に追いやったとして異議申し立てを行うと共に、グループに関する収益内訳の開示を要求しており、自分には少なくとも残りおよそ2億8000万円を受けとる権利があるとしている。

なお、この訴訟劇は、グループ内におけるこの20年間の活動の中での意見の不一致や不調和による論争のほんの一端であり、長きに渡ってメンバー間の争いは絶えなかったという。