『ULTRA JAPAN』で待望の初来日を果たしたニッキー・ロメロ。
それだけに今回大きな注目を集めていたが、その期待に応えるべくスペシャルなプレイで大観衆を魅了。集まった多くのオーディエンスを昂奮の坩堝に落とし込んでいたが、そこで彼は何を思いステージに立っていたのか。

今年、会場で数多く見かけたアノニマス・マスク姿のオーディエンスたち。
これは、ニッキー・ロメロの出世作“Toulouse”のミュージックビデオにその姿が登場していたからこその出来事で、つまりは彼の人気の賜物だ。

今回が初来日ということもあり、その愛され具合は『ULTRA JAPAN』の出演者の中でも随一だった彼は、結果として集まったファンの期待通りの見事なプレイを披露してくれた。

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後続には、DJスネイク、そしてスクリレックスと王道EDMとは言いがたいアーティストが名を連ねながらも、早々に前出の“Toulouse”をプレイし会場をヒートアップさせると、自身の代表曲、そして自ら主宰するレーベルPROTOCOLの音源を軸に会場を終始圧倒。

EDMアーティストはセットが画一化、フォーマット(ライヴ)化することも多いなか、彼は臨機応変なあるべきDJの姿を垣間見せてくれた。

しかし、その姿こそが新時代の旗手たる由縁であり、EDMシーンの進化と言えるのかもしれない。
今回は、そんなニッキーに『ULTRA JAPAN』のこと、そして彼のセットについて話を聞いてみた。

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——『ULTRA JAPAN』はいかがでした?

最高だったよ!
あんなに大勢の人たちが楽しんでくれたなんて信じられない。
現実とは思えないほど素晴らしい経験だったね。

—— 今回、初来日だったんですよね。

そうなんだ。日本は初めてだったけど、早くも次に日本に来るのが楽しみになったよ。
日本のファンは最高だ。とにかくオーディエンスのエネルギーがスゴかった。

—— 今回のセットでは、あなたの代表曲“Toulouse”をわりと早い段階でプレイしてましたよね。それはちょっと意外でした。何か理由があったんですか?

それは……いい質問だね(笑)。
正直に言えば、僕はオーディエンスを煽ることが大好きで、会場を見たら“Toulouse”のマスク(アノニマス・マスク)を付けている人がたくさんいたからさ。
これは(この曲をかけたら)大爆発しそうだな、って思ってね。実際にプレイしてみたら大成功! あのときの気分は最高だったよ。

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——その他にも“I could be the one”“Lighthouse”も大盛りあがりでしたが、今回のセットは全てその場で考えたもの?

プレイするときはいつもその場に立って観客のエネルギーとかを感じてからどうするか決めている。
ただ、その中でPROTOCOLの新曲や新しいリミックスは、常にセットに組み込もうと思ってるけどね。
PROTOCOLには、頭角を現してきている才能溢れるアーティストがたくさんいるからさ。

とはいえ、“I could be the one”のようなクラシックも必要だと思ってる。
今回プレイした“Lighthouse”は、僕の一番新しいトラックだけど、この曲でみんなが盛り上がっている姿を見るのはすごく嬉しい。
今後もそういった姿を楽しみたいと思ってるよ。

——今なお大きな盛り上がりを見せるEDMシーンについてはどう思っていますか?

誰もこんなことになるなんて想像できていなかったと思うな。
今は最高にエキサイティングな段階にあって、次から次へと新しいアクトやジャンルも誕生している。
DJたちが既存の枠を飛び越えようと、様々なことに挑戦し始めているんだ。

僕も今まさに新しい挑戦を始めていて、それは順調に進んでいるよ。
それをみんなに聴いてもらうのが楽しみでしょうがないね。

——日本でもEDMがだいぶ根付いてきましたが、今後は日本人アーティストの活躍が重要かなと思っています。
あなたは日本のアーティストのプロデュースやリミックスも行っていますが、日本の音楽シーンについてはどう思ってます?

いい音楽をたくさん発信していると思うよ。しかもとてもユニークだ。他国の人には真似できないインスピレーションを持っていると思うな。

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——ちなみに、あなたが好きなアーティストってどんな人ですか?

今の世の中には才能のある人がたくさんいるからね、数人に絞るのは難しいな……。
最近、僕が以前から敬愛するレジェンド、ナイル・ロジャースと一緒に作品を作ることができたんだけど、未だに彼と一緒に作業できたことは夢みたいだと思ってる。

——今回『ULTRA JAPAN』に出演してみて、今後より『ULTRA』が発展するためのアドバイスがあれば教えてください。

『ULTRA』は、どこの国に行っても必ずうまくやれると思う。今回の日本はもちろん、マイアミ、クロアチア、どこだろうとね。
彼らはもう“術”を持っている。だから、僕はそこにブッキングされることを誇りに思っているよ。
オーガナイズしている人たちも、そこに集まるファンもみんな最高だ。日本もそれが例外じゃなかった。
だから、僕から言えることといえば、今やっていることをやり続けてほしい、それだけだね。

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——最後にあなた自身の今後のプラン、展望を教えてください。

今はこれからリリースする三部作のうちの二作品に取りかかっているところで、僕はPROTOCOLをもっと成長させていきたいと思ってる。
PROTOCOLのアーティストや作品を誇りに思っているし、その将来が楽しみでならないよ。

今は世界中を旅して、日本も最高の国だったね。もっと長くいたかったし、観光してみたかった。
『ULTRA JAPAN』もそうだけど、僕は最高のチームとともに最高のベニュー、フェスティバルでプレイをさせてもらっている。
そして、今いろいろなことをやれている。それは本当にラッキーだと思っているよ。

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EVENT INFORMATION

AWA presents EDM MAXX: NICKY ROMERO

2016.04.12(火)

OPEN 19:00 START 19:30 CLOSE 23:00(予定)

渋谷WOMB

前売6,500円(数量限定)/当日券7,500円
*エントランスで別途1ドリンク代 500円必要
*前売券が完売した場合、当日券の販売はありません
*未成年入場可。アルコールを購入される方は20歳以上を証明する身分証確認が必要です

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ニッキー・ロメロ

Nicky Romero
『Protocol Presents: Nicky Romero -special Japan Edition-』
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