Kygo
“世界最速”でシーンを席巻
ストリーミング時代の覇者

kygo
近年シーンで猛威を振るうトロピカルハウス。パンフルートやパーカッションなど、南国を思わせる生音を用いたその温かみのあるハウスは、様々なアーティストがヒット曲を生み出しているが、彼らの中でも最も目覚ましいスピードでスター街道を進んでいるアーティストといえばカイゴをおいて他にあるまい。

ロイクソップやトッド・テリエなど、多くの個性豊かな才能を育んだノルウェー出身のカイゴだが、その母国はまさにストリーミング先進国。特に2008年にサービスを開始したSpotifyがノルウェーの音楽市場の成長を牽引し、すぐさまデジタルがフィジカルを上回る。彼はそんなストリーミングでまたたく間にブレイクした。

2014年発表の“Firestone”をはじめ、翌年リリースの“Stole the Show”や“Stay”といったアンセムはノルウェーはもとより世界各国のチャートを席巻し、2015年末には彼の楽曲がSpotify史上最速で10億回再生を突破。同年のブレイクスルー・アーティストに選ばれている。
さらには、『Ultra Music Festival』で公式アンセムをプロデュースし、世界トップクラスのダンス・ミュージックフェスティバル『Tomorrowland』はもちろん、アメリカ最大級のロックフェスティバル『Coachella』や『Lollapalooza』でもプレイ。

しかし、彼の活躍の場はフェスだけではない。2015年にノルウェーで行われたノーベル平和賞の記念式典ではエレクトロニックミュージックのアーティストとして初めてパフォーマンスを行い、2016年にはリオオリンピックの閉会式でシングル“Carry Me”をパフォーマンスするなど、彼が世界的にホットな存在である証左は枚挙に暇がない。

世界中の音楽がボーダレスに流通し、再生数の多い人気曲がすぐさま拡散されるストリーミングの時代だからこそ誕生した若きスター、カイゴ。彼がアーティストとして今後どんな音楽的キャリアを歩むのか、その一挙手一投足を見守っていきたい。

1 2 3