『Billboard』誌の「ダンスミュージック史上最も偉大な都市15選」第3位に選ばれたテクノのサンクチュアリ:ベルリンで進行中のテクノ・ミュージアム「Living Archive Of Electronica」(LARE)設立プロジェクトの続報が届いた。

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ベルリンでもテクノ博物館の計画が進行中

これはベルリンの伝説的クラブ/レーベルTresor(トレゾア)のオーナーであるディミトリ・ヘーゲマンが中心となって推し進めているもので、「LARE」がオープンするのはエクスペリメンタル/エレクトロニックミュージックフェスティバル『Berlin Atonal』の会場としても知られるベニュー/イベントスペースKraftwerk Berlin。

もとは火力発電所だった施設で、2007年にTresorが再オープンしたのもこの場所だ。

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ヘーゲマンによると「LARE」はTresorの25周年を祝し、今秋オープンする予定で進めているとのこと。
『RA』誌に彼が語ったところによると、「LARE」ではイギリスの国営放送BBCのアーカイヴやロンドンのアートギャラリーRed Galleryのコレクションを借りたエキシビションやプログラムが行われる予定。

またトロントのメディア『Star2』のインタビューによれば、「LARE」にはベルリンの壁崩壊以降のクラブの雰囲気を今に伝える意図があるという。

「クラブに行かない人たちにもその感覚がつかめるミュージアムなんだよ」
――ディミトリ・ヘーゲマン

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「Living Archive Of Electronica」の意味するところはエレクトロニカの生けるアーカイヴ。

Tresorはベルリンの壁崩壊(1989年)、そして東西ドイツ統一(1990年)の翌年1991年に誕生。

そのオーナーでベルリンのダンスミュージック史の生き証人でもあるヘーゲマンが手掛けるミュージアム、なかなか見応えのあるものになりそうだ。

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