1990年代後半から2000年代にかけて巻き起こった一大潮流、それがサイケデリック(ゴア)トランス・ムーブメント。

もともとは1990年代にインドのゴアで生まれたこのサウンド。
トランスの高揚感に加え、より民族的な要素や呪術&ヒッピー的なテイストを取り入れ、なおかつ陶酔感も3倍増し。
とにかくホリックなそのサウンドは、アンダーグラウンドながら多くのフォロワーを生み出し、当時は各地でレイヴパーティ(フェスティバルに似て非なるもの)が開催され、それは日本のダンスミュージック・カルチャーとして大きなうねりを見せ、数万人を動員する一大ムーブメントとなった。

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そして、そんなムーブメントの礎を作ったのが、オーガナイザーSolstice Music。
いわばシーンのレジェンドたる彼らが、このたび約8年ぶりに『Solstice Music Festival』を開催することが決定!
それも、現在進行系の最新サイケデリック・サウンドを体現する気鋭アーティストたちとともに、往年のビッグ・アクトたちも再び集結。

現在のEDMムーブメント以上に、よりコアでソリッド、なおかつハッピー。
さらにはアンダーグラウンドならではの独特の世界観を持ったサイケデリック・トランス。
その最高峰が8月29日、伊豆・修善寺で復活する!

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“Solstice Music”とは

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1996年にカナダで結成され、98年からは日本を拠点に活動するオーガナイザー。
日本におけるサイケデリック・トランス・ムーブメントのパイオニアであり、なおかつその他様々なジャンルのダンスミュージックに大きな影響を及ぼした、国内でも屈指の存在。

彼らは90年代後半、当時世界中を渡り歩きインドのゴアやタイのバンガンといったビーチ・リゾートで開催されていたフルムーン・パーティ、ブーム・フェスなど当時のトラベラーたちを魅了したイベント、そしてサイケデリック・カルチャーを日本へと持ち込んだオーガナイズ集団EQUINOXと邂逅。
アンダーグラウンドなサイケデリック・カルチャーをここ日本で育み、すぐさま1万人を超えるパーティ・ラヴァーたちを集めるフェス(レイヴ)展開することに成功した。

そして、そこから2000年代前半にかけ、日本のダンスミュージック・シーンにおいて最も大きなムーブメントとなるサイケデリック・トランスを牽引。
その後も様々なビッグ・フェス『BIG BEACH FESTIVAL』や『CIRCLOCO JAPAN』、『Sensation Japan』の仕掛人として活躍する、まさにシーンの裏側で暗躍するキーパーソン。

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待望の復活を果たす『Solstice Music Festival』を彩るアクトたち!

約8年ぶりに開催される『Solstice Music Festival(SMF)』。
その間、エレクトロ〜EDMの全盛とシーンは大きく変化したが、サイケデリック・トランスは今なお世界中で愛され、なおかつサウンド的にはEDMシーンにも様々な影響を与えている。

今回のフェスでは、そんな最新のサイケデリック・トランスのアーティストたちとともに、往年の……当時のファンが泣いて喜ぶ英雄たちも多々出演!

ここでは、そんな『SMF』の出演者たちをカテゴリごとに一挙紹介。
90年代〜2010年代と時を超え存在するサイケデリック・トランス、『SMF』当日はその高揚感たっぷりのサウンドに溺れ、歓喜すること間違いなし!

■サイケデリック黄金時代を作った歴史的アーティストたち

G.M.S

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サイケデリック・トランス・シーンの中でも、最もエネルギッシュでフルオンなデュオG.M.S(Growling Mad Scientists)。
アムス出身のリクタムとバルセロナ出身のバンジによって1995年に結成され、97年からはダンスミュージックの聖地イビサを拠点に活躍。
イビサのDJアワード、サイケデリック・トランス部門において二度の受賞を誇る超実派。ここ日本のサイケデリック・シーンでも1、2の人気を誇る。

そんな彼らが今回は『SMF』復活とともに、自身の結成20周年を祝うべくスペシャルなセットを披露してくれることに期待!

RAJA RAM(SHPONGLE)

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現在70歳を超えながらも今なお現役、それも第一線で活躍するレジェンド。
ジャズ〜ロックを通過し、80年代よりエレクトロミュージックへ。
89年にゴアで洗礼を浴びユニット:インフィニティ・プロジェクトをスタート。そして、94年にはシーン屈指の超名門レーベル:TIPを創設し、世界中にサイケデリック・トランスを広げた伝道師的存在。
その後も、ハルシノゲンことサイモン・ポスフォードとシュポングル、G.M.S と1200マイクログラムスを結成するなど、多岐に渡り活躍。

ちなみに、イラストレーターとしても独自の世界観のもと大きな人気を博すマルチなアーティスト。

ASTRIX

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サイケデリック・トランスが盛んなイスラエルのトップ・レーベルHOMmega Productionsの絶対的エース。
美しくサイケデリックなメロディと独特のグルーヴ感、そのプロジェクションはシーンでも随一の人気を誇り、なおかつDJとしても活躍し、2000年代にはDJ MAGのランキングでも度々トップ50に選ばれている。

また、現在はプログレッシヴ〜ユーロトランス系、様々なアーティストとコラボし新たなサウンドを追求。
さらには、今年の『EDC』や『Tomorrowland』といったビッグ・フェスにも出演している。

D-NOX & BECKERS

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Dノックスとベッカーズの2人により04年に結成され、ドイツを拠点に活動を開始。
デビュー作「Left Behind」やミックスCD「city lights」のヒットにより、その名を世界へとしらしめ、現在はサイケデリックに限らず、プログレッシヴハウス〜トランス・シーンでも大きな人気を博している。

日本では、初期の『Labyrinth』を代表するアーティストとしてや『Mother』がオーガナイズするパーティのヘッドライナーとしても有名。
2014年には結成10周年を祝い、日本を含む世界40カ国に及ぶツアーを成功させている。

■現在進行系のサイケデリック・サウンドを生み出す体現者たち

ACE VENTURA

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今年5月にニュー・アルバム「Paradise engineering」をリリースしたばかりのエース・ベンチュラ。
今作では、ジュノ・リアクターやアストリックス、その他数多くのアーティストとコラボし、プログレッシヴ・トランス〜サイケデリックをクロスオーバーした、また新たなサウンドを提示。

また、本名義以外にもイージー・ライダーズやゼンチュラ、パーフェクト・エースなど様々な名義で常にフレッシュで革新的サウンドを生み出す、現行トランス・シーンの開拓者。

PERFECT STRANGER

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プログレッシヴ・トランス界屈指の名音レーベル、IBOGAとDigital Structuresで活躍するイスラエル出身のアーティスト:パーフェクト・ストレンジャー。
プログレッシヴ・トランスを中心に、テクノ〜ミニマル〜ダブステップ〜アンビエントなど、様々なサウンドを駆使し、オーディエンスを圧倒&感涙させるプレイは世界中のダンスラヴァーから大きな支持を獲得。
ヨーロッパでも絶大な人気を誇る『BOOM』や『O.Z.O.R.A.』といったフェスでも活躍。

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非日常的な世界へトリップ! 壮大なデコ&空間演出も必見!

レイヴ〜サイケデリック・トランスのパーティと言えば……その音楽性もさることながら、日常を逸脱した世界へと導いてくれるトリッピーなデコレーション&空間演出も見逃せない。

いまやフェスと言えばLEDにレーザーに、とてつもなく大きなステージが当たり前だが、それらとはまた一線を画す独特な世界観。
より幻想的かつスピリチュアルで、サウンドとあわせてフィジカルというよりも精神的に異世界へとトリップさせてくれるその世界観はここでしか味わえない感覚が。

なかでも、今回デコ&空間演出を担当するのは、UK出身のバティック・アーティスト=ブラフマ。
彼らは2002、2003年とSolstice MusicがVision Questとオーガナイズしたカウントダウン・イベント『The Crystal Skalls』のトータル・デザインやラジャ・ラムのレーベルTIPのイベントの空間演出を手掛けてきた、いわばサイケデリック・シーンのトップランナー。
そんな彼らが新たな精神世界へと導いてくれるはず!

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その他にも魅力満載、楽しみ方いろいろ

『Solstice Music Festival』では、音楽&デコ・演出以外にも様々な試み&遊びが。
ここでは、その一部を紹介!

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■世界各国の料理&民族ファッションが楽しめるFOOD&MARKET

今回の『SMF』には、タイ料理にケバブ、タコスなどの世界各国の料理をはじめ、沖縄そばにお好み焼き、富士宮焼きそば、現地伊豆の名産グルメなど、日本各地の絶品料理もラインナップ。
食だけでも楽しめること間違いなし!

さらにはヒッピー御用達の洋服&グッズをはじめ、Happy ManiaやMAMARACHO、Bohoといったレイヴ・ファッション、そしてオリジナルからインポートものまで、様々なアイテムを販売するショップも盛りだくさん。

音楽フェスというよりも海外のマルチシェ(市場)のような感覚が楽しめる!

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大自然の中でキャンプもOK! アウトドア派も大満足!

会場となる自転車の国・サイクルスポーツセンターは、大自然に恵まれ、なおかつアミューズメントも満載。
また、会場内に設営されるチルアウト・スペースの眺望も最高とのことで、雄大な富士山を眺めながらまったり……なんてこともできる。

さらに、会場周辺には海、山、湖が楽しめるモビリティパークキャンプ場(テントサイト)もあり、キャンプを楽しむことも可能。
そこにはテントはもちろん、ログハウスやトレーラーホームも完備されているので(要予約)、フェスと一緒に本格アウトドアを楽しみたいという方はぜひチェックしてほしい。