エイドリアン・シャーウッドとピンチ。世代は大きく違えどUKベース界を左右する2人の蜜月は、多くのファンが仰望したはずだ。彼らの処女作から2年、このたび届いたセカンドのタイトルは「Man Vs.Sofa」。

なんとも意味深な感じだが、そこにはシーンを駆け抜ける男たちのある種の自然な姿があるのかもしれない。なぜなら、エネルギッシュなサウンドの中には妙な美しさが垣間見え、いたってエレクトロニックなモードの中に時折えも言われぬ感情が入り交じる。

そして、そんなアンビバレントな背景に呼応して生まれるホリックな魅力。それは、ダンスフロアを舞台に戦ってきた2人の新たな側面をのぞかせているようだ。また、今作に華を添えるのはリー・ペリーやプライマル・スクリームのマーティン・ダフィ、そしてMCタズら個性的な面々。彼らが2人の音楽性に振り幅と厚みを持たせている。

man-vs-sofa
Sherwood & Pinch
「Man Vs. Sofa」

On-U / Techtonic / Beat Records