俄然猛威を振るうEDMシーンに激震が!?
世界最高峰のフェス『Tomorrowland』『TomorrowWorld』をはじめ、昨年日本に初上陸した純白の祭典『Sensation』
そして『Electric Zoo』『Mysteryland』といった錚々たるフェスを展開する会社を傘下に置き、
さらには世界最大のダンスミュージック専門の音楽ストリーミングサービスBeatportを運営する業界屈指のプロダクションSFX Entertainmentがこのたび破産した。

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同社はEDMの流行に乗じて規模を拡大し、『Tomorrowland』を手掛けるID&Tをはじめ様々なプロダクションを買収。
一時は時価総額10億ドル(約1200億円)越えとも言われ、EDM界で最も勢いのある会社だと思われていたが、昨年はBeatportの支払いが滞るなどその経営体制が不安視。

今年に入って世界中のメディアで“破産宣告を検討”という見出しが踊っていたが、それが現実のものとなった。

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では、SFX Entertainmentの破産により、EDMはどうなるのか?
そこが一番気になるところだが、同社の事業は当面変わらず運営されていく予定らしく、すぐにどうこうということはないようだ。
Beatportも通常通りのビジネスを継続するというコメントをしている。

……しかし、その一方でイギリスのダンスミュージック誌Mixmagでは、2016年の『TomorrowWorld』は中止か!?という見出しの記事も出ている。

なお、昨日FLOORでも報じた通り『Tomorrowland』は、すでにチケット発売中。
先行で販売されたベルギー国内向けのチケットは、8万枚が過去最速の40分で完売している。

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『Tomorrowland』の開催は?
今年も日本で『Sensation』が開催されるのか?
そして、はたしてBeatportの未来は……
続報を待ちたい。

そんなSFX Entertainmentの事業をここで一度まとめてみよう。

『Tomorrowland』

2005年からベルギーのブームで毎年開催されている『Tomorrowland』。
毎回様々なテーマのもと(2016年は“The Elixir of Life(不老不死の薬)”)、世界でも類を見ない壮大なスケール&豪華かつファンタジックなセットが組み立てられ、超豪華アーティストが多々出演。
2015年は7月24〜26日の3日間開催され、18万枚のチケットが即完売した。

また、2015年からはブラジルでも開催され、こちらも18万枚のチケットが約1日で完売。

『TomorrowWorld』

世界最高峰のフェス『Tomorrowland』のアメリカ版として、2013年よりジョージア州アトランタの郊外で毎年9月に開催。
2014年は約16万人を動員。チケットはこちらも毎年即完。

『Sensation』

昨年日本に初上陸した『Sensation』は、オランダ・アムステルダムで2000年にスタート。
ドレスコードは白、一面純白に染まることから世界一美しいフェスとも言われている。
現在はオランダ、日本をはじめ、イギリス、スペイン、ドイツ、ロシア、アメリカ、チリ、ブラジル、オーストラリアなど世界33カ国で開催されている。

『Electric Zoo』

2009年、アメリカ・NYでスタートした『Electric Zoo』。
毎年9月上旬のレイバー・デイ (労働者の日) がある週末に3日間にかけ開催され、EDMフェス特有の豪華さとイベント名の通り動物園をイメージした独特のデコレーションが人気を博し、2014年にはメキシコでも開催されている。
なお、今年の日本開催もすでにアナウンス済。

『Mysteryland』

1993年から続く人気フェス『Mysteryland』。
毎年8月にオランダで開催され、現在ではアメリカ・NY、南米チリでも開催。
なお、今年6月に開催される『Mysteryland USA』にはスクリレックスらが出演する。

Beatport

2004年から運営がスタートし、今では世界中のDJ、音楽ファンが愛用しているダンスミュージック専門の音楽ストリーミングサービス。
扱っているジャンル、楽曲数は他を寄せ付けず、世界でも最大のサービスと言われている。
https://pro.beatport.com