9月3日(土)の開催を前に、『SENSATION』を手掛ける欧州最大のイベントカンパニーID&TのCEO:ダンカン・スタッターハイムが急遽来日! そこで本祭の成り立ちとともに今回の見所、そして本邦初の題目“INNERSPACE”とは何かを直撃!

さらには、過去に海外メディアで「世界のEDM業界で最も影響力のある50人」にも選ばれた彼が捉える現在のダンスミュージック・シーン、彼らID&Tが目論む今後の指針までたっぷりと語ってくれた。

これを読めば『SENSATION』がより楽しめる、必読!

ダンカン写真

——まずは『SENSATION』誕生の経緯を教えてもらえますか。どういったきっかけでスタートしたんでしょう?

僕らはかれこれ20年前から壮大なイベントを計画していたんだ。そして今から15年ぐらい前、アムステルダムに新しいサッカースタジアムができるという話を聞き、これは何かしないといけない、それも普通ではないことを! と思ったのさ。

それで、そのスタジアムが完成したときに僕たちのコンセプトを話に行った。それはパーティでもなく、コンサートでもなく、デコレーションからDJまで全てがミックスされたものをね。その話が受け入れられ『SENSATION』は誕生したんだ。

ただ、それはとても大変だったよ。全てのコンセプトをひとつのスタジアムの中で完結しないといけないからね。でも『SENSATION』は見事に大成功を収めたんだ。

——いまや世界30カ国以上で開催されるワールドワイドなイベントになりましたが、当初からこうなると予想していましたか?

想像もしていなかったね。実は、最初は一度きりのイベントのつもりだったんだ。それが想像以上に好評でさ。そもそも、当時はこんなイベントをスタジアムで行うなんて誰も思っていなかったからね。

その後、世界を旅した際に、各地の人々や文化の違いを見ることがとても楽しくて、いろいろな国で『Sensation』を開催するというのがコンセプトのひとつになったんだ。

——『SENSATION』は“白のドレスコード”がお決まりになっていますが、なぜ“白”なんでしょうか?

白は僕にとってとても大事な色なんだ。『SENSATION』も最初はみんなカジュアルな服装で来ていたんだけど、僕の兄弟が交通事故で亡くなった。そして、彼の葬式に僕は白の洋服を着て行ったんだ。その翌年、彼へのトリビュートの思いを込めて『SENSATION』を開催したときに、どこで聞きつけたのか知らないけど約半分の人が白い洋服を着て来てくれた。

それから3年後、気付けばたくさんのお客さんが白い格好で来てくれて、その次の年には全員が白だったんだ。それが、白のドレスコードの始まりだよ。

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