2011年、デビューアルバム「Space in Only Noise」で世界中に大きな衝撃を与えた天才ニコラス・ジャー。

海外の専門誌であらゆる年間ランキングを総なめにしてきた当時21歳の青年の噂は日本にも多く伝わってきたが、音源やインターネット・レベルではその全貌はなかなか見えてこなかった。

無国籍で、怠惰なセクシーさを漂わせ、あらゆるジャンルの破片が散りばめられた掴みどころがないサウンド。まるで音楽で世界を旅しているかのような錯覚に陥るそのサウンドとそこから微かに感じ取れるパーソナルな心象風景と感情の起伏。
一体このサウンドの裏にいるニコラス・ジャーはどんな青年なのだろうか? 知れば知るほどに、そんな疑問とともにリスナーはますますニコラス・ジャーに惹きつけられていった。

そんなニコラス・ジャーが5年ぶりとなる待望のニューアルバム「Sirens」を、10月14日に自身のレーベルOTHER PEOPLEからリリースする。(デジタル版は9月末に先行リリース)
マスタリングは、ベーシックチャンネル傘下のスタジオ「Dubplates & Mastering」にて行われ、エンジニアはシャーウッド&ピンチの「Late Night Endless」などを手がけた凄腕ラシャド・ベッカーが担当した。

前作「Space in Only Noise」は、実験的なエレクトロニックミュージックからエキゾチックなエチオピア・サウンドにアフリカン・ミュージック。果ては映画音楽まで、様々なジャンルのサウンドを大胆にコラージュした芸術性に満ち溢れた作品だったが、過去の本誌のインタビューで彼は「真実は毎日変わるし、僕の音楽も毎日変わる」と言っていた。

つまり彼のサウンドは、常に変化している。我々がニコラス・ジャーのサウンドを掴みかけると、手の平で砂を掴むように落ちていく。なんとももどかしいが、これこそがニコラス・ジャーの魅力なのだろう。我々が追いついたときには、また一歩先に進んでいるのだ。

だからこそ「Sirens」で起こる二度目の衝撃は、一度目よりはるかに大きくなることが期待できそうだ。
あらゆるサウンドの粋を内包しつつもどこにも所属しないニコラス・ジャーのサウンド。我々はただ聴いて、感じるだけでいい。
そうすれば未だ見ぬ心象風景を魅せてくれるはずだから。

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NICOLAS JAAR
『Sirens』

OTHER PEOPLE / BEAT RECORDS
10月14日発売

NICOLAS JAAR
ニコラス・ジャー
弱冠23歳にして、世界中のメディアから絶賛される天才アーティストで、ジェームス・ブレイクと並び次代を担う1人と目されている。WOLF+LAMBでの諸活動で一躍注目を浴び、2011年にファースト・アルバム「Space Is Only Noise」をリリースしたことで、その評価を絶対的なものにした。2013年に初来日ソロ・ライヴをWOMBで行い。同年のSonarSoundTokyoでバンドセットを披露した。