11月2日（水）、3日（木・祝）、4日（金）に日本で開催されるエクスペリメンタルアートと音楽の祭典『MUTEK JP 2016』のプログラムが明らかになった。

本祭は2000年にカナダのモントリオールでスタートした祭典『MUTEK』の日本版。

MUSICとTECHNOLOGYが由来の『MUTEK』はデジタル・クリエイティビティと最新テクノロジーを駆使した電子音楽やオーディオヴィジュアルアートの文化芸術活動の普及を目的とした非営利団体が手がけるフェスとあって、先鋭的な実験音楽とダンスミュージック、そして有名・無名を問わない出演陣が特徴。

モントリオールのほか、メキシコシティやバルセロナで開催されており、昨年のモントリオールでは4万3350人を動員し、今年が日本初開催となる。

そんな『MUTEK JP 2016』ではWWW、WWW X、そしてRed Bull Studios Tokyoの3会場で注目のプログラムが目白押し。

初日の11月2日にWWW Xで行われるのは、坂本龍一や池田亮司とのコラボで知られるカールステン・ニコライことアルヴァ・ノトが主宰するベルリンの実験レーベルRaster-Notonの20周年ショウケース『NOCTURNE 1 / RASTER-NOTON 20th Anniv.』。

当日はアルヴァ・ノトに加え、レーベル創設者のひとりでもあるバイトーン、レーベルFullpanda主宰でテクノにルーツを持つモスクワ出身のエクスペリメンタルアーティスト：ダーシャ・ラッシュ、フランスの音響詩人Anne-James Chatonらが参戦。

一方、WWWで開催される『A/VISIONS 1』ではモントリオール出身のパフォーマー／映像作家／作曲家のマーティン・メシエや地震波データとサウンドを融合したインスタレーションアートを披露するHERMAN KOLGENらが登場。さらに2015年に『RA』のTOP LIVE ACTチャート入りするなど、パフォーマンスに定評があるロンドンのプロデューサー：マックス・クーパーがライヴを披露する。

11月3日には青山のRed Bull Studios Tokyoで『MUTEK LAB / DIGI_SECTION』と題し、入場無料のワークショップやアーティストや機材メーカーによる教育プログラム、レクチャー、パネルディスカッションが開催される（詳細は後日発表予定）。デジタルアートに関心のある方は必見だ。

最終夜は再び渋谷のWWWとWWW Xに会場を移し、『A/VISIONS 2』と『NOCTURNE 2』２つのショウケースが開催される。
WWWで行われる『A/VISIONS 2』には、プロデューサーのJean-François Pednoと映像アーティストのMathieu Le Sourdによるユニット：Maotik & Metametricが登場。自身が開発した“キネティック”と呼ばれる装置でパフォーマンス。

さらにインスタレーションアートのベテランHERMAN KOLGENやベルリンの実験的音楽祭「Berlin Atonal 2016」で“Five Key Performances”として高い評価を受けたオーストラリア出身のレーザー・インスタレーション・アーティストROBIN FOXが来日。

日本からはDr.ShingoことSHIBAMOTO SHINGOとヴィジュアルアーティストMMMがコラボ。LEDボールを使ったインスタレーションライブを初披露する。

本祭のフィナーレを飾るのはWWW Xで行われる『NOCTURNE 2』。
目玉はレーベルWagon Repairを率いるカナダの鬼才マシュー・ジョンソンで、彼はミッドナイト・オペレーション名義でライヴを敢行。この名義での来日は今回が初となる。

さらにマックス・クーパーがDJセットを披露し、レーベルArchipelのオーナーでリッチー・ホウティンのM_nusから楽曲をリリースしたPHEEKがライヴを行う。国内からダブステップ〜ベースミュージックパーティ『Back to Chill』レジデントのENAが登場し、最終夜を締めくくる。