聴覚障害を持つ両親の元に生まれたデヴィッド。
彼もまた生まれながらにして耳が聴こえなかった。
そんなデヴィッドにまわりの人々は聞く。

“あなたは踊れるの?”

もしも生まれながらにして耳が聴こえなかったら……
僕らが愛するダンスミュージックと出会うことはない。
そんな人生が考えられるだろうか。

しかし、現実に耳が不自由な人は存在する。
彼らは本当にダンスミュージックを楽しむことができないのか。

そんな難題に対して立ち上がったのは、EDM界の若きスター、マーティン・ギャリックス。
現在、その一部始終を収めた動画が話題を呼んでいる。

今回彼は7UPとともに、聴覚障害者が音楽をより鮮明に体験できる方法を模索。

その結果、アンプに接続した足場から低音を体全体で感じることができる「バイブレーションプラットフォーム」と、
音によって振動する水を計測し、その動きに合わせたビジュアルをスクリーンに投影し視覚的に音を感じる「コーンスピーカー×水×ビジュアル」。

その2つのシステムを構築した特別なパーティを行い、彼らにダンスミュージックの音楽体験をプレゼントしたのだ。

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この夢のような贈り物を受け取ったデヴィッドたちは口々に、
“今夜は人生の中で一番の夜だった”
“まだ音楽が頭に残っているようさ。今でも止まらないよ!”
“私はこの世の全員が踊れると思っている。全員ね”

と心からの喜びを露にしていた。

ダンスミュージックと出会ったときの衝撃、それは計り知れないものだった。
もちろん、それはアーティストもオーガナイザーも、オーディエンスも皆同じこと。しかし、それを知りたくても知ることのできない人もいる。

そんな人たちに救いの手を差し伸べたマーティン・ギャリックス。

このプロジェクトに先駆け、彼は当初こう話していた。
“この世には様々な言語があるけども、唯一みんなが分かる言葉は音楽なのさ”

さらには、
“音楽はみんなの人生を助けていると思う。
自分にとって音楽無しの人生なんて考えられない。僕自身今回、「音楽以上の物」があるのを実際に体験し、それをみんなに見せることができるのをすごく楽しみにしている。

「音以上」というのは、感情や動き、動作が生まれるということ。ここにある全てのセットアップにより、それを証明できると思う。

聴覚障害者の方々が音楽を体験する上で、ビルドアップ、ドロップ、そしてブレイクがどこにあるかわかる……本当にすごいことであり、超クールだ!

僕のゴールはもちろん、彼らとこの幸せを分かち合うことだ。そして、彼らに素晴らしい時間を過ごしてもらい、笑顔になってもらい、なにより楽しんでもらいたい!
僕は音楽というものは心から体全体に行き渡るものだと考えている”

と語っている。
そして彼はそれを実践し、多くの聴覚障害者に笑顔をもたらした。

彼自身、今回のギグに対して
“これは間違いなく僕の中でも最高のショーだったよ”
と昂奮気味に話している。

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誰もが平等に享受されるべき音楽を楽しむことができない人たち。
しかしいくらシーンが大きくなろうと、彼らにフォーカスが当てられることはない。
それだけにこのようなプロジェクトが行われることは本当に素晴らしいことだと思う。

また、今回のマーティン・ギャリックスだけでなく、ハードウェルも昨年大きなチャリティ活動を行い話題を呼んだ。

シーンの拡大とともに、彼らのような存在が続々と登場することを誇りに思いたい。

一連の動画の中でもとりわけ印象的だったマーティン・ギャリックスの言葉。

“音楽は僕にとって幸福さ”

それをより多くの人たちに届け、さらには今回不可能を可能にし笑顔を届けたマーティン・ギャリックス。
音楽の素晴らしさを改めて示してくれた彼に心からの敬意を送りたい。