もしもマダム・タッソーのフィギュアたちがフェスを開いたら……
妄想全開でお送りする『マダム・タッソーフェスティバル』の世界をご案内!

日本が生んだ孤高のロックスター

P28_差換え忌野清志郎
『マダム・タッソーフェスティバル』のオープニングを飾ったのは忌野清志郎。RCサクセションや、別人(という設定)のゼリー率いるザ・タイマーズとして、さらにはソロでも活躍。破天荒な生き様、ユーモアで包んだ過激な歌詞で人気を博す、日本が生んだ不世出のロッカーだ。

RCサクセション時代、千葉県のとあるお寺で飼われていた虎が脱走してライヴが中止になるという伝説を残している忌野だけに(ちなみに後日、虎の追悼コンサートが開催された)、滞りなくスタートしたことに、全国から集結した清志郎ファンと思しきオーディエンスが目元を拭う。

彼はステージで“雨あがりの夜空に”“トランジスタ・ラジオ”“デイ・ドリーム・ビリーバー”、そしてジョン・レノンの代表曲を日本語でカバーした“イマジン”など、彼の代表曲を中心にパフォーマンス。無類の歌声にストレートな歌詞、そしてキャッチーなサウンド。往年のファンはもちろん、リアルタイムで聴いてこなかった世代にとってもストレートな彼のメッセージは痛快に響き、改めて忌野清志郎の懐の深さを思い知らされた。

そんなステージの盛り上がりを引き継ぐ形で、バイオリニストの葉加瀬太郎や大島優子をはじめとしたAKB48の(元)メンバーたちが出演し歌や音楽を届ける。ロック、ポップからクラシック、世代も音楽性も異なる日本のスターたちが共演する姿に早くも胸が熱くなるが、これはまだ本祭の入り口に過ぎなかったのだ。

ポップの女王が魅せる
百花繚乱のステージ

madonna
ショーの開始が1時間以上遅れるという“おあずけ”を喰らいながらも、いや焦らされたからこそファンの渇望も最高潮となっていたのは否定できない。檻に囚われたマドンナがステージに登場するや否や観客の絶叫がこだまし、会場は女王が支配する空間へ。

最新アルバム「Rebel Heart」収録の“Iconic”でこの日のステージが始まった。着物を取り入れた衣装で登場したマドンナは、“お前は何様のつもりなんだ?”“雌犬”“スケバン”といった攻め攻めな日本語のVJを背後にパフォーマンス。和を思わせる演出は日本人としては嬉しいところ。

かと思えば“、Burning up”では網タイツ姿でロッカーさながらギターパフォーマンスを披露したり、“Holy Water”ではステージに出現した十字架型のポールで女性ダンサーたちがポールダンスを行ったり、目まぐるしく変化する演出で楽しませる。

衣装も見事で、扇子を手にしたキモノ・スタイルから闘牛士風、民族衣装からボンデージまで千変万化。ダンサーやミュージシャンも含めると1000着を超える衣装が用意されたそうで、1曲1曲の演出がさながらミュージカルのような完成度だ。

2015年から2016年にかけて世界を席巻した『Rebel Heart Tour』さながらのライヴで、“反抗心”をテーマにした「Rebel Heart」収録曲を中心に、“Material Girl”や“Like a Virgin”といった往年のヒット曲も披露。その後は初期のヒット曲“Holiday”を歌い上げ、宙に吊られたマドンナが観客に挨拶して締めくくった。

スーパーボウルのショーの再来!?
ビヨンセvsレディー・ガガ

gaga
2016年、2017年にスーパーボウルのハーフタイムショーに出演し話題となったビヨンセとレディー・ガガが、再び『マダム・タッソーフェスティバル』で共演!

あのとき同様に、夜景を背に、会場のスタジアムの屋根に仁王立ちしたレディー・ガガがアメリカの民謡“This Land is YourLand”を熱唱するところからステージがスタート。歌い終えたガガ様が屋根から飛び降り(!)、ワイヤーで吊られながらも歌い、吹き上げる炎とともに宙に飛び上がったりとエンターテインメント性あふれる演出とともに“Born This Way”をはじめとした自身の代表曲を立て続けに披露。

対するビヨンセも負けてはおらず、マイケル・ジャクソンリスペクトな衣装で登場し、“Formation”の挑発的なリリックを紡ぐ。はてはサプライズで登場したコールドプレイ、ブルーノ・マーズらとコラボし“Up & Up”を披露するなど、短時間ながら濃密なステージとなった。

立ち姿さえも神々しい
キングオブポップの神ライヴ

michael
大トリのマイケルがステージライトを背に仁王立ちする。その姿はまさに神の顕現だった。
神や仏はしばしば後光や光背と呼ばれる光とともに描かれるが……この日の彼はそれらに匹敵する神々しさだ。手脚が長くて顔も小さく、ただ立っているシルエットだけで純粋にカッコイイ。

歓声のなか、“The Way You Make Me Feel”“Scream”、“Beat it”を立て続けに披露するマイケル。続く“Blackor White”ではガンズ&ローゼズのスラッシュが乱入しハードなギターサウンドを轟かせ、その間奏が“Billie Jean”にシームレスに繋がる流れに会場は大盛り上がり。“Billie Jean”ではマイケルの代名詞ともいえるムーンウォークも披露。頭頂から爪先まで計算し尽された、精密機械のようなダンスに圧倒される。

ラストは“You Are Not Alone”をしっとりと歌い上げ、1995年の『MTV Video Music Awards』を思わせる約15分の濃密なパフォーマンスで締めくくった。

ジョニー・デップに前大統領まで…
名だたるセレブリティーをも魅了!

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音楽はもちろんのこと、本祭の隠れた名物といえるのがお忍びで参加するセレブリティーたちの顔ぶれ。

本祭はジョニー・デップやブラッド・ピット、マリリン・モンローやオードリー・ヘップバーン、ブルース・リー、アーノルド・シュワルツェネッガーといった俳優陣に加え、音楽好きとして知られるバラク・オバマ前大統領やイギリス王室のウィリアム王子とキャサリン妃といった世界のリーダーたちをもとりこに。

ほかにも、リオネル・メッシにアイルトン・セナ、浅田真央に羽生結弦、浅野忠信にスパイダーマン、スティーブン・スピルバーグにアンジェリナー・ジョリー、スティーブ・ジョブスにレオナルド・ダ・ヴィンチなど、世代や国境、次元を越えた著名人たちが足を運び、VIPルームはハイソな社交場と化しているという説も。
『マダム・タッソーフェスティバル』に参加すれば彼らに会えるかも!?

※このフェスティバルはフィクションです

本祭を彩ったスターたち
彼らのフィギュアに会うならココ!

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『マダム・タッソーフェスティバル』は実在しないけど、『マダム・タッソー東京』では(スラッシュやコールドプレイ、ブルーノ・マーズを除き)本祭に登場したフィギュアたちに会える!

こちらは1835年にロンドンで開業した『マダム・タッソー』の日本版で、70体以上のフィギュアを展示している。フィギュアはいずれもロンドン西部にある工房で手作業で作られており、60人ほどのスタッフが約4ヶ月かけて製作。制作費は1体あたり約2000万円(!)だ。

頭や顔、体など全身150ヶ所以上を計測し本物そっくりに作り上げており、徹底してリアルさを追求。コスチュームにもこだわっており、場合によってはモデルとなったセレブリティー本人の衣装をそのまま使っていることも。

館内のフィギュアは近づいたり触れたりしてもOKなので、彼らと思い思いの撮影を楽しんでみて。

マダム・タッソー東京
東京都港区台場1-6-1 デックス東京ビーチ アイランドモール3F
【INFO】madametussauds.jp/ja/