世はまさにEDM時代。とはいえ、ダンスミュージック・シーンは移り変わりが早いもの。
今回は、EDMムーブメント隆盛の後押しを受け、改めて注目を集めている2つのサウンドにフォーカスを当てる。
キーワードは、「ハード・ダンス」と「オーガニック・グルーヴ」。果たしてそれらの音楽の正体とは?

<HARD DANCE>

とにかく踊る、そして昂る ハードでコアなダンスミュージック

人はある一定の昂奮に達するとトランス状態に陥るというが、ハード・ダンスこそその代名詞であり、それはその名の通りダンスミュージックの中でも最もハードで攻撃的、そして爆音でかき鳴らされる、とにかく享楽的なサウンド。
過去にも“ハード”と名のつくサウンドは多々あったが、これはそれらのほぼ全てを網羅。EDMをはじめ、ガバやトランス、ハッピーハードコア、ゲットーテクノ、さらにはロッテルダムサウンドやメルボルンシャッフルまで、BPMに関係なくありとあらゆるダンスミュージックのハードな部分を押し進め、より熱狂度の高いものへと昇華している。(ハード・テクノに関しては、概念が異なる)

harddance

『Tomorrowland』でも注目を集めるハード・ダンスの総本山:Q-dance

ハード・ダンスは、以前から一部のコアなファンから愛されており、近年、ヨーロッパやアメリカに熱狂的な信者を多数獲得した。
その背景は、レーベル:Q-danceの功績が大きい。
ハード・ダンス系の音楽性を推し進め、ヒット曲を量産すると同時に、『Qlimax』や『Defqon.1』といった世界展開している数万人規模のフェスを主催。(それらのチケットは即日ソールドアウトの人気ぶり)また、『Tomorrowland』でもQ-danceステージが設置されるなど、とにかく日増しに注目を集めている。
そんなQ-dance発の楽曲を中心としたハード・ダンスの決定盤「HARD DANCE PARTY」が発売されているので、気になる方は聴いてみてほしい。

V.A / HARD DANCE PARTY

V.A.「HARD DANCE PARTY」

<ORGANIC GROOVE>

エレクトロニック+生バンド 様々なジャンルを飲み込み独自進化

ダンスミュージックの高揚・陶酔感に生音&生演奏の包容力。サイケデリックをベースに世界中のサウンド(ワールドミュージック)を吸収し、独自の進化を遂げたよりオーガニックなダンスミュージックも改めて注目を集めている。
それは、ダンスミュージックの聖地:イビサをはじめ、ブラジルやフランス、ドイツ、オーストラリア、さらにはインドやハンガリーといったダンス新興国をも巻き込み注目を集めている。サイケデリック特有の陶酔感はそのままに、生演奏にこだわるこのサウンドは、とにかくパワフルかつ繊細。人間の根源的なダンスへの欲求を満たすサウンドとなり、あらゆる音楽ファンを魅了している。

世界中で同時多発的にオーガニック・サウンドが台頭中

hilight-tribe
juno-reactor

(写真上:Hilight Tribe / 写真下:Juno Reactor)

このシーンのパイオニアと言えば、民族系楽器+エレクトロニクスを完遂したハイライト・トライブやジュノ・リアクターである。彼らは90年代よりその音楽性を確立し、数多くのアンセムを生み、世界各国でギグを展開してきた。
また、トランスシーンの巨匠:システム7なども現在はオーガニックなサウンドに移行。そして、イスラエルの20Δ13、フランスのハイ・トーンなど世界各地でアーティストが台頭しており、日本でもスピリチュアルジャムバンド:Rovoらがシーンを牽引してきた。
そんな“エレクトロニック+生バンド”の作品を網羅したコンピ「The sounds of Shangrila」が3月11日に発売される。こちらもチェックしてほしい。

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V.A.「The sounds of Shangrila」

地球上に広がるオーガニックの芽 すでにフェスでも話題の的に

このオーガニックなダンスミュージックは、世界各地のワールドミュージック、あるいは民族楽器と融合しているだけに、地球上すべての人間にアプローチできる、大きな可能性を秘めている。
実際、世界中でアーティストが生まれているだけでなく、ポルトガルで2年に1度開催される『BOOM FESTIVAL』(5万人以上の集客を誇る、トランス系の老舗フェスティバル)では、これらのサウンドがメインとなるステージが注目を浴びている。2015年6月には、そのステージが独立したフェス『Boom Be-In』が開催されるほどの盛り上がりである。

大物アーティストが続々来日 2015年は日本のオーガニック元年に!?

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前述のハイライト・トライブと双璧を成す、このオーガニックなサウンドの代表格がオーストラリアを拠点に活躍するワイルド・マーマレード。
ディジュリドゥを変幻自在に操るサイ、そしてドラム&パーカッションのマット・グッドウィンからなるこのバンドは、その卓越したテクニックから生まれる人力とは思えないグルーヴ感がとにかく魅力。ディジュリドゥとドラムという太古のサウンドと現代的なグルーヴが絡まり、フレッシュかつ”刺激的なトライバル・サウンド”を生み出している。
それは既存のEDMやハウス、テクノでは得ることのできない、また新たな体験。そんな彼らの4年ぶりの新作「FLUX」が3月11日にリリース。今作では、フラメンコギターのポール・ジョージをフィーチャーし、オーガニック・ダンスのまた新たな形を体現。さらには、今夏7月に待望の来日ツアーも決定。

2015年はその他にもジュノ・リアクターなど多くのアーティストたちの来日が予定されているだけに、今年はここ日本でもオーガニック旋風が吹き荒れるのか!?

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[:en]

世はまさにEDM時代。とはいえ、ダンスミュージック・シーンは移り変わりが早いもの。
今回は、EDMムーブメント隆盛の後押しを受け、改めて注目を集めている2つのサウンドにフォーカスを当てる。
キーワードは、「ハード・ダンス」と「オーガニック・グルーヴ」。果たしてそれらの音楽の正体とは?

<HARD DANCE>

とにかく踊る、そして昂る ハードでコアなダンスミュージック

人はある一定の昂奮に達するとトランス状態に陥るというが、ハード・ダンスこそその代名詞であり、それはその名の通りダンスミュージックの中でも最もハードで攻撃的、そして爆音でかき鳴らされる、とにかく享楽的なサウンド。
過去にも“ハード”と名のつくサウンドは多々あったが、これはそれらのほぼ全てを網羅。EDMをはじめ、ガバやトランス、ハッピーハードコア、ゲットーテクノ、さらにはロッテルダムサウンドやメルボルンシャッフルまで、BPMに関係なくありとあらゆるダンスミュージックのハードな部分を押し進め、より熱狂度の高いものへと昇華している。(ハード・テクノに関しては、概念が異なる)

harddance

『Tomorrowland』でも注目を集めるハード・ダンスの総本山:Q-dance

ハード・ダンスは、以前から一部のコアなファンから愛されており、近年、ヨーロッパやアメリカに熱狂的な信者を多数獲得した。
その背景は、レーベル:Q-danceの功績が大きい。
ハード・ダンス系の音楽性を推し進め、ヒット曲を量産すると同時に、『Qlimax』や『Defqon.1』といった世界展開している数万人規模のフェスを主催。(それらのチケットは即日ソールドアウトの人気ぶり)また、『Tomorrowland』でもQ-danceステージが設置されるなど、とにかく日増しに注目を集めている。
そんなQ-dance発の楽曲を中心としたハード・ダンスの決定盤「HARD DANCE PARTY」が発売されているので、気になる方は聴いてみてほしい。

V.A / HARD DANCE PARTY

V.A.「HARD DANCE PARTY」

<ORGANIC GROOVE>

エレクトロニック+生バンド 様々なジャンルを飲み込み独自進化

ダンスミュージックの高揚・陶酔感に生音&生演奏の包容力。サイケデリックをベースに世界中のサウンド(ワールドミュージック)を吸収し、独自の進化を遂げたよりオーガニックなダンスミュージックも改めて注目を集めている。
それは、ダンスミュージックの聖地:イビサをはじめ、ブラジルやフランス、ドイツ、オーストラリア、さらにはインドやハンガリーといったダンス新興国をも巻き込み注目を集めている。サイケデリック特有の陶酔感はそのままに、生演奏にこだわるこのサウンドは、とにかくパワフルかつ繊細。人間の根源的なダンスへの欲求を満たすサウンドとなり、あらゆる音楽ファンを魅了している。

世界中で同時多発的にオーガニック・サウンドが台頭中

hilight-tribe
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(写真上:Hilight Tribe / 写真下:Juno Reactor)

このシーンのパイオニアと言えば、民族系楽器+エレクトロニクスを完遂したハイライト・トライブやジュノ・リアクターである。彼らは90年代よりその音楽性を確立し、数多くのアンセムを生み、世界各国でギグを展開してきた。
また、トランスシーンの巨匠:システム7なども現在はオーガニックなサウンドに移行。そして、イスラエルの20Δ13、フランスのハイ・トーンなど世界各地でアーティストが台頭しており、日本でもスピリチュアルジャムバンド:Rovoらがシーンを牽引してきた。
そんな“エレクトロニック+生バンド”の作品を網羅したコンピ「The sounds of Shangrila」が3月11日に発売される。こちらもチェックしてほしい。

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V.A.「The sounds of Shangrila」

地球上に広がるオーガニックの芽 すでにフェスでも話題の的に

このオーガニックなダンスミュージックは、世界各地のワールドミュージック、あるいは民族楽器と融合しているだけに、地球上すべての人間にアプローチできる、大きな可能性を秘めている。
実際、世界中でアーティストが生まれているだけでなく、ポルトガルで2年に1度開催される『BOOM FESTIVAL』(5万人以上の集客を誇る、トランス系の老舗フェスティバル)では、これらのサウンドがメインとなるステージが注目を浴びている。2015年6月には、そのステージが独立したフェス『Boom Be-In』が開催されるほどの盛り上がりである。

大物アーティストが続々来日 2015年は日本のオーガニック元年に!?

wild-marmalade

前述のハイライト・トライブと双璧を成す、このオーガニックなサウンドの代表格がオーストラリアを拠点に活躍するワイルド・マーマレード。
ディジュリドゥを変幻自在に操るサイ、そしてドラム&パーカッションのマット・グッドウィンからなるこのバンドは、その卓越したテクニックから生まれる人力とは思えないグルーヴ感がとにかく魅力。ディジュリドゥとドラムという太古のサウンドと現代的なグルーヴが絡まり、フレッシュかつ”刺激的なトライバル・サウンド”を生み出している。
それは既存のEDMやハウス、テクノでは得ることのできない、また新たな体験。そんな彼らの4年ぶりの新作「FLUX」が3月11日にリリース。今作では、フラメンコギターのポール・ジョージをフィーチャーし、オーガニック・ダンスのまた新たな形を体現。さらには、今夏7月に待望の来日ツアーも決定。

2015年はその他にもジュノ・リアクターなど多くのアーティストたちの来日が予定されているだけに、今年はここ日本でもオーガニック旋風が吹き荒れるのか!?

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