4月29日(金)と30日(日)、ZOZOマリンスタジアム&幕張海浜公園 EDC特設会場にて、いよいよ『EDC Japan 2017』が初開催される。万全の体制で当日に臨むべく、まずは改めて大本の『Electric Daisy Carnival(EDC)』について、その魅力を探っていきたい。

ベルギーのボームで毎年開催されている世界的な祭典『Tomorrowland』や日本を含め各地で展開されている『Ultra MusicFestival(UMF)』とともに3大ダンス・ミュージックフェスティバルと並び称される『EDC』。1997年にロサンゼルスで初開催されて以来、本祭はNYやオーランド、プエルトリコ、イギリス、メキシコ、ブラジル、インドなど世界各地へ規模を拡大。いまや通年で100万人以上を動員するビッグフェスへと成長している。

世界中に展開している本祭の中でもオリジナルが『EDC Las Vegas』。その会場となるのはカジノをはじめとした複合リゾート都市ラスベガスの巨大レース場:ラスベガス・モーター・スピードウェイ。東京ディズニーランド約12個分の広大な敷地に大規模なステージがいくつも出現するなどその規模は桁違い。中でもひときわ巨大なメインステージkineticFIELDは2016年のもので幅100メートル超え、中央には高さ27メートル(9階建てに相当)のLEDツリーが屹立。そのメインステージだけで約3億円という制作費がかかったとか。

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そんな超ド級のステージは演出もスゴイ。火炎放射器や噴水、レーザーやスモークといった仕掛けを音楽とシンクロさせ、DJたちのパフォーマンスを鮮やかに彩るのだ。その仕掛けが遺憾なく発揮されているのがオープニングセレモニーで、荘厳なコーラスとオーケストラサウンド、そしてエレクトロニックサウンドとLEDや花火、レーザー、噴水など、あらゆる要素を取り込んだショーは感動必至。

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そして『EDC』といえば忘れてならないのがテーマパークのような世界観。会場には本祭の名にちなみ、デイジー(菊)の花をモチーフにしたアートをはじめ、巨大なインスタレーションやオブジェがいたるところ設置され、幻想的でエキゾチックなコスチュームに身を包んだダンサーやパフォーマーが『EDC』をより特別な空間に。フロアで音楽に向き合っている時間はもちろん、ステージ以外でもエンターテインメントにしてしまう姿勢はショービジネスの最先端を行くラスベガスならでは。

出演するDJたちもまた豪華で、EDMシーンのトップアーティストを中心にテクノ/ハウスのスターたちも集結し、ダンスミュージックラバーを熱狂させている。 
そんな出演陣以上に重要なのが参加者の存在。何を隠そう本祭のポリシーは「最重要ヘッドライナーはあなた」。その哲学はフライヤーにも表現されていて、アルファベット順で表記された出演者の中でもひときわ大きな文字で〝あなた〞(YOU)の記載が。参加する人は、ヘッドライナーとしてこのフェスティバルを盛り上げるべく全力で楽しむべし。

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一気に本場ラスベガスの『EDC』のトピックの数々をおさらいしたが、ここからはいよいよ本邦初上陸となる『EDC Japan 2017』のラインナップについて語っていく。 

発表されるや否やその豪華さが大きな話題となっていた今回のラインナップ。アーミン・ヴァン・ブーレンやサンダー・ヴァン・ドーンといったオランダ産トランスの最高峰アーティストに加え、音楽性を刷新し最新モードを提示するアクスウェル&イングロッソ。さらにアフロジャックやカスケイドといったヘッドライナー級の大物に、昨年の来日公演では、アグレッシヴなサウンドでフロアを熱狂させたペンデュラムによるユニット:ナイフ・パーティ。

さらには近年メインジャンルとして、勢いを増すイエロー・クロウ、カーネイジ、マシュメロ、ジョウズといったベースミュージック〜ベースハウスの俊英たちには、嫌が応にも注目が集まるだろう。極めつけは、ダブファイアやニコール・マウデイバー、カット・スネイク(初来日!)といったハウス〜テクノ勢も脇を固め、本国に負けず劣らずマッシブかつ多彩な顔ぶれが集結。

さらりと触れただけでも錚々たる面々だが、中でも注目はマーティン・ギャリックス、ファットボーイ・スリム、ゼッド、デューク・デュモン、そしてギャランティスの5組。

今回が3度めの来日となる若干20歳の俊英マーティン・ギャリックス。彼は英『DJ MAG』誌の世界DJランキング『TOP 100 DJs』で、同ランキング史上最年少で世界No.1に輝いた時代の寵児。昨年は自身のレーベルSTMPD RCRDSをローンチ、そこでは従来のビッグルーム路線とは異なるフューチャーベースアンセム〝In The Name Of Love〞をヒットさせるなど、新たなサウンドの片鱗を見せている。今後がますます楽しみな彼の来日は見逃せない。

さらに〝Rockafeller Skank〞や〝Right Here Right Now〞、〝Eat, Sleep, Rave, Repeat〞など数多くのアンセムを世に送り出してきたファットボーイ・スリムはダンスミュージックフェスのみならずロンドン五輪の舞台でプレイするなど、その活躍ぶりはいちDJの域を越えたスーパースターだ。そんな彼の伝説的パーティはブライトンで2001年、02年に開催された『BIGBEACH BOUTIQUE』で、そこでは25万人ものオーディエンスを動員。同パーティはここ日本でも『BIG BEACH FESTIVAL』として幕張海浜公園で開催されダンスミュージックラバーを熱狂させた。奇しくも本祭の会場のひとつは同じく幕張海浜公園、彼にとっては奇妙な縁のある場所だが、そこでどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。今年3月にリリースされた4年ぶりの新曲”Where U Iz”を聴きつつパーティ・モンスターの到来に備えよ! 

その他にも、今年は新曲〝STAY〞を渋谷の街頭ビジョンでサプライズ公開、また「Double Zero」と題した謎のサイトをローンチし話題を呼んでいるゼッド。数々のアンセムを生み出し、グラミー賞にも輝いている名プロデューサーが今年の3月に入りTwitterでサードアルバム「Z3」の存在を示唆。具体的なリリース日は現時点で不明だが、タイミングがタイミングだけに『EDC JAPAN 2017』での新曲の披露に期待。 

UKのハウスプロデューサー:デューク・デュモン。そのサウンドはハウスの享楽感、セクシーさとポップな親しみやすさが融合。先日活動休止を発表したディスクロージャーとともに英国のハウスシーンを牽引している重要人物だ。プロデューサーとしての実力も確かで、グラミー賞に2014年と2015年の2年連続ノミネート。乗りに乗ってる彼の最新のライヴパフォーマンスは要注目だ。


 
最後に紹介するギャランティスは、最新の『TOP 100 DJs』で59ランクアップの39位にランクインするなど、近年活躍目覚ましいデュオ。シーンの寵児へと押し上げグラミー賞候補になった哀愁系の”Runaway(U&I)”や”No Money”など、立て続けにシングルをヒットさせている彼らのサウンドはとにかくキャッチーでカラフル、そして踊れるものばかり。今後ますます人気を博すであろう2人は今のうちにチェックしておくべし。
 
駆け足でお伝えしたが、100万人以上を魅了する本祭の真髄は実際に体験してみてこそわかるもの。GWはこの絶好の機会を見逃すな!

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EVENT INFORMATION

EDC Japan

2017.4.29(土・祝)〜30日(日)

ZOZO マリンスタジアム&幕張海浜公園 EDC 特設会場

1日券(15,000円税込/ブロック指定)2日通し券(28,500円税込/ブロック指定) VIP 1日券(35,000円税込/ブロック指定)

【29日】A.MOCHI / BAGGI / BANVOX / BONNIE X CLYDE / DAIKI / DJ L / DUBFIRE / DUKE DUMONT / FATBOY SLIM / GALANTIS / GRYFFIN / KASKADE / LICAXXX / LOUIS THE CHILD / MARTIN GARRIX / MARSHMELLO / MIDORI AOYAMA / YASUTAKA NAKATA / SANDER VAN DOORN / SUNNERY JAMES &RYAN MARCIANO / TAKU-HERO / TJO

【30日】AFROJACK / ARMIN VAN BUUREN / AXWELL^INGROSSO / BAUMER / CARNAGE / CHACE / CUT SNAKE / DJ AK / DJ RUPPY / JAUZ / JOYRYDE / KNIFE PARTY / MANSUN / MOE / NICOLE MOUDABER / SEKITOVA / SEVEN LIONS / SHINTARO / TRESVIBES SOUNDSYSTEM / WATARU / YAMATO / YELLOW CLAW / ZEDD

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