この夏、世界に先駆け日本に初上陸することになった至極のアーバン・フェス『HOT 97 SUMMER JAM』。
これはアーバン系ラジオとしては世界一と称される、アメリカはNYのラジオ局HOT 97が1994年にスタートしたイベントで、これまで数々のトップアーティストたちが出演。
毎年5万枚以上ものチケットがすぐさま即完するという絶大な人気を誇っている。
そんな『HOT 97 SUMMER JAM』の7月の開催を前に、GWには東京と大阪でカウントダウン・パーティが開催。
しかも、そこに駆けつけたのはHOT 97のトップDJであり、本祭にも度々出演しているDJ ENUFF。
この絶好の機会に、DJ ENUFFと日本人としてはHOT 97で初めてレギュラー番組を請け負ったDJ LEADを迎え『SUMMER JAM』の魅力、さらには現在のNYシーンについて聞いてみた。
——今夏日本で初開催となる『HOT 97 SUMMER JAM』。このフェスの魅力とは?
DJ ENUFF(以下E)「何が起こるかは具体的には話せないんだ。なぜなら、それはラインナップを正式に発表するまで詳細は極秘だからさ。
ただ、今回はNYでの『SUMMER JAM』の醍醐味を感じてもらえるものにはなると思う。
同時に日本らしい要素も加わるはずだ。いや、加えるべきだと思ってる。
日本とHOT 97のライフスタイルがクロスオーヴァ―したものであるべきだから。
2つの異なるライフスタイルが融合されなきゃやる意味がない……っていうのは俺個人の意見だけど」
DJ LEAD(以下L)「俺が『SUMMER JAM』で感じたのは、ヒップホップのフェスなのにメジャー感とお祭り感があること。
NYにはよく行っているんですが、『SUMMER JAM』が始まる3か月くらい前から街中で宣伝され、HOT 97のラジオをつければ出演アーティストの発表やCMとかが流れていて、NYのどこにいても常に『SUMMER JAM』の情報が入ってくる感じですね」
——では、それを主催するHOT 97の魅力についても教えてください。
E「正直よくわからない。それぐらいスゴいってことなんだけど、例えばYouTubeで初めて100万回再生されたラジオ局だったり、数々のとんでもない成功を収めてるものなんだ。
そして、自然と世界中から“今のヒップホップを知るにはここだ”と言われるようになった気がする。
誤解しないでほしいのは、世界には他にも素晴らしいラジオ局がたくさんあるってこと。
そして、間違いないのはHOT 97に関わる俺達は誰かの悪口を言ったりするような人間じゃないってこと。
みんなHOT 97というブランドを大切にし、ファミリーのような付き合いをしてる。根本的には何に対しても深い関心を持って接し、俺達はヒップホップとそのカルチャーを心から大切に思っている。そこが他との違いだと思う」
L「今でこそニューヨークのクラブではHOT 97やラジオとかと関係ないヒップホップをプレイする上手いDJが活躍してますけど、かつてはHOT 97こそがヒップホップって感じだったんですよ。
今はヒップホップも多様性が出てきてちょっと変わりましたけどね」
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