03. XOXO|キスハグ|

架空のEDMフェスを舞台にした話題作
ピート・トン監修のサントラにも注目!

EDMフェスを舞台としたオリジナル・ムービーをNetflixが制作、ということで早くから話題となっていたこの映画。全米屈指のミュージックフェス『Coachella』やラスベガスで開催されている『EDC』などを思わせる砂漠のど真ん中で開催される架空のフェス『XOXO』において交差する6人の若者たちの姿が描かれる。

音楽監修を担っているのは、英国BBCラジオのダンス・ミュージック専門の名物DJのピート・トン。
これまで にも映画『ザ・ビーチ』や『24 アワー・パーティ・ピープル』などを手がけた彼が、長年にわたって鍛えられた音楽キュレーターの目と手腕をふんだんに発揮する。

ギャランティス、ディスクロージャー、ヨット、ダダ・ライフなどの楽曲を用いてカッコ良く聴かせてくれるので(サントラも有り)、是非とも大音量で聴きたいところ。
フェスのシーンやトリップ映像も大迫力なので、できれば大画面で観るのが正解だろう。

ストーリー自体はありがちだが、その分、途中から観てもOKなので、クラブやフェスなどへ出かける前にみんなで集まってワイワイしながら観るのも一考かと。

小柄なサラ・ハイランドちゃん(テレビドラマ『モダン・ファミリー』などで人気)が可愛い!なんて言いながら……。

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V.A.
『Music from XOXO』Big Beat Records

ギャランティス、ヨット、スクリレックス&ディプロ、ディスクロージャー、ダダ・ライフらの楽曲が収録されたサントラも発売中!

04. This was Tomorrow|ディス・ワズ・トゥモロー|

世界最高峰のフェスの裏側をダンスミュージックの意義とともに

2005年にベルギーでスタートし、いまや世界最高峰と称されるミュージックフェス『Tomorrowland』。
その知られざる舞台裏とともに、フェスや音楽のあり方、そして素晴らしさを伝えるドキュメンタリー映画『This was Tomorrow』。

今作は本祭が全米に続き、南米はブラジルで開催された記念すべき年、2015年の年末に上映され、同時にネットでも期間限定で公開されたことでも大きな話題に。

その内容は、『Tomorrowland』のポリシーでもあるLOVE(愛)、UNITY(団結)、HAPPINESS(喜び)に紐づいたものとなっているが、開催を楽しみにする(訪れる)ファンの姿はとにもかくにも印象的。

パプアニューギニアからは家族や友人を代表して参加し、会場内で母国の文化を伝える2人の若者がいたり、チュニジアからは一時は病に倒れながらも、移植によって生きながらえた18歳の青年が新たな人生の幕開けとして『Tomorrowland』を訪れたり。
はたまた、数ヶ月もかけて歩いて会場に来たという強者や、会場内で多くの愛、そして仲間を得て自分らしく生きることを改めて考えたという同性愛者の姿など……世界各地から様々な思いを胸に集まってくる人々の様子が描かれ、なかには思わず目頭が熱くなる一幕も多々。

また、本祭のアンバサダーであるディミトリ・ヴェガス&ライク・マイクをはじめ、デヴィッド・ゲッタやアーミン・ヴァン・ブーレン、スティーヴ・アンジェロら世界的スターたちのコメントに加え、ローカルのDJたちの熱い思いなども収められ、『Tomorrowland』の素晴らしさ、さらには音楽の存在意義をも改めて感じさせてくれる仕上がりに。

昨今、世界的にも拡大中のフェスだが、今作を見るとその理由が垣間見れると同時に、今すぐ『Tomorrowland』に行きたくなること間違いなし。

<次ページ> マーティン・ギャリックスはいかにしてヘッドライナーに成長した?『The Ride: Martin Garrix』

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