2014年にイビサでスタートし、他のフェスとは異なるリゾート感溢れる雰囲気が世界各地で話題の『CORONA SUNSETS MUSIC FESTIVAL』が、ついに日本に上陸した。
沖縄を舞台に繰り広げられた灼熱のビーチフェスをレポート!

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静と動の2つのサンセット、まったく異なるドラマがそこに

結論から言えば、それはいままで日本になかったタイプのフェスティバルだった。
南の島(沖縄・美らSUNビーチ)という絶好のロケーションに加え、会場では木材であしらったウッディなデコレーションがよりリゾート感を漂わせる。

タイトルからも見て取れる通り、サンセットをいかに演出するかが注目すべきポイントだ。
その大役を任されたのがイビサ随一のバレアリック・マスターであるホセ・パディーヤとブレイクボット&イルファン。

前者はバレアリックからパーカッシヴなハウスなど、ジャンルレスなサウンドでダンスフロアをコントロールし、夕陽が落ちるまでの数分間はノンビートのチルアウト・ミュージックをプレイ。
あたりを黄金色に染めたサンセットが地平線に落ちて行くまでの数分間、その美しい情景を静かに眺める極上の時間を演出した。

このまま時が止まってほしいと思えるほどのロマンチックな空間は、彼がレジデントを務めていた頃の古き良きCafé Del Mar に通じるものがある。

そして後者のブレイクボット&イルファンは、享楽的なディスコ・ハウスでフロアを完全にロック。
初日とは一転し、笑顔で踊りながらサンセットを眺める多幸感満載のダンスフロアとなった。
『Corona Sunsets Music Festival』のハイライトは間違いなく、この2つの“静と動のサンセット”。同じ場所で、同じような時間帯であるにも関わらず、共通していたのは心奪われた美しさのみ。
それでも全く違うドラマを見ているかのようなコントラストは、ここでしか味わうことができない特別な体験だった。

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ビーチを彩る多種多様なバレアリック・ミュージック

もう一つ特筆すべき点は、ビーチというロケーションにマッチしたサウンドが、本フェスの魅力を最大限に引き出したこと。

独特のファンク・サウンドでカリブ海の風を吹かせたライフ・オン・プラネッツ。
穏やかなマッシュルーム・ジャズセットからダンサブルなハウスに移行した巨匠マーク・ファリナに続き、前述の素晴らしきサンセット・タイムを演出したホセ・パディーヤ。

夜になるにつれそのサウンドはアグレッシヴに変化し、グレゴール・サルトからDJ KENTARO の流れで超満員のダンスフロアの熱気はピークへ。

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そして、一瞬の静寂が空間を支配したあと、高らかな笑い声が響き渡り“Feel Good Inc.”のベースリフと共にマードック・ニコラスが特大スクリーンに現れた。
続いて2Dがマイクを握りシャウトする。

ついに初日のクロージングアクトのゴリラズサウンドシステムの登場だ。
“Clint Eastwood ”や“Dirty Harry”といったヒット曲を織り交ぜながら、太っといベースが腹にくるダブステップやラガなどを随所に挟みこむ。

難解なサウンドでオーディエンスを困惑させ、じらすだけじらしてから自身のヒット曲を爆発させる激動のライヴセットを披露し盛大に幕を閉じた。

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